リツエアクベバ

satomies’s diary

実習終了

今月二個目の娘の実習、今日で無事終了。そして反省会。
実施前の面談のときは。面談してくださった職員の方のそっけない表情にすごく緊張したのだけれど。実習に入ってみたら、施設長さんの丁寧な気配りがとても細かく行き渡らせられているような施設だということがよくわかった。
そっけない表情を見せた面接の時の職員の方は、いわばそういうキャラというかなんというかというところがアリ。その上で。言葉としてのアプローチをしつこくしない。この言語アプローチは通用しないと思うと、ぱっとやめる。べたべたと接しない代わりに、娘を褒める時に、ぐっと親指をつきだして「good」のサインを送り。娘も同じ指でサインに応え。そして実習終了の別れの時に、相互にそのサインを突き出して別れたそうだ。や、や、やるなあと思う。元々の表情もさらっとしてるのだけれど、目だけで笑う表情を見つけて、(わは)と思った瞬間もアリ。
職員さんの手はギリギリの状態で、娘はべたべたと指示されるわけでもなく、周囲が日常の準備に動く中でぽつんとする場面アリ。そこでその場面を見ながら、娘本人が次に自分の取るべき行動を選択していた。ちなみにここの利用者さんの平均的レベルは娘より相当上。モデル行動の宝庫でもある。
ああ、これは、と。これは保育園のときに見ていた光景だなあと思う。保育園時代は障害児枠ということで臨時職員の方が一名加配されていた。そういう「手が足りた状態」というところで、指導の主旨としてあれこれ娘に手を出さずに娘が周囲の動きの中で判断できる場面を意図して作っていた。そこで学んだことも大きかった。特別支援学校は2対1、時にはマンツーで、入学当初「先回りして手を出し過ぎ」と思ったこともあったけれど、そういやそういう状態にわたし自身も慣れてしまっていたのだなあと思う。
特別支援学校というところは、障害児学級よりもさらに「本人ができるところ」をまず認めて、それを伸ばそうとする。できないところの指摘に対してよりも、できるところの評価の方が優先されていくようなところはあると思う。そこから実習に出ていくと、短期間の中で「これができない、あれができない」指摘を浴びる経験というところもあるように思う。短期間で「実習」なんだから、まあ当然か、とも思う。その「できない」部分に対してどう支援していくかということは、実際の利用者になってからの課題でもあるのだしとも。
実習反省会。進路専任の先生二名と担任の先生一名、そして担当ケースワーカーさん。反省会前に作業の様子を見学。ちょっともたつく場面で進路専任の先生が一名、我慢できなくなってそばに行って指示したり激励したり。もうお一人の進路専任の先生は、反省会のときに「あの子はこんなところがこんな風に優れている」とアピール。熱烈応援団態勢。また、施設長さんのお話は、できないことの中からできることを探していく話し方。初日、二日目に見えなかったことが、三日目四日目と日を追うごとに見えていったお話とか。
帰り道、ケースワーカーさんと話しながら歩く。「後期にあと二つ、実習を入れようと思います」と、具体的に施設名を出してお話しする。最終的には本人に判断させようと思いますが、短期間の実習でわかることはほんの一部、どこ選んだとしてもまあチャレンジですよね、とかなんとか。
そして雑談。「今回の実習の施設、開所から数年なのに新築の建物が二つ、そして所有する車が4台、スゴすぎ!」と言うと、そうそうと力を込めて同意される。「その上その上、施設長が若くて美人でスタイル抜群、スゴすぎ!」と言うと、「そう来ますか」と。いやだって、ホントにそうなんだもの。この女性施設長、柔らかくて優しくて、そして凄腕。スゴすぎ! 容姿の恵まれ方も半端ねーぞ、反省会にて施設側の反省点等話されるときの神妙な表情なんて、憂いを帯びてめちゃくちゃ美しかったのでした。
後で担任からお話。進路先として希望されることになったら、もう一週間実習に出して欲しいと言われたとのこと。「職員にもう少し、ご本人を知って欲しい」と。ありがたいなあと思う。どこを選ぶとしても、お世話になった施設に対しての気持ちはずっとずっと大事にしていたいな、とも思う。