リツエアクベバ

satomies’s diary

腕の中で

猫逝去話。

水曜日(6月12日)

午後からどんどん状態が悪くなった。
ぐったりして、時折小さな痙攣を繰り返す。

夜、9時前に義妹を呼ぶ。
今夜死ぬかもしれん。生きてるのに会えるのは最後かもしれない。はよ、来い。

義妹。
猫が彼女のことを大好き。とにかく好き。猫好き義妹、こんなに好かれて溺れないわけいかんだろうという両思い。

息子に抱いてやってくれと渡す。義妹に抱いてやってくれと渡す。
もう!2人とも抱っこ下手くそすぎ!
ちょっと貸して。ほらこのまま抱いて。

ぷっちゃん、抱っこが大嫌い。だから2人ともまともに抱いたことがない。
具合が悪くなってから、薬や給餌でわたしは抱いてた。嫌がらない位置がある。

夫が帰宅。
同様に言って抱かせる。
このあたりから痙攣が頻繁に出始める。
にゃーおと強い声で鳴きながら、足を突っ張り体をびくつかせる。
普段の居場所の椅子から落ちそうなので、居場所を作って下に降ろす。

入浴をし、娘を寝かせて猫のそばに布団を敷く。
猫、よろよろと立ち上がり、転びそうになりながら進み、普段の居場所の椅子におぼつかない足で上ろうとする。
いやそこ。だから落ちるって。でもそんなにしてまでそこにいきたいのか。わかったわかった。好きなようにさせてあげるよ。
抱え上げて椅子に乗せる。
敷いた布団を椅子のそばに移動する。

眠い眠い。この日、とにかく眠くて眠くて仕方がなかった。なにかが起きるとき、眠気なんて吹っ飛ぶはずなのに、倒れそうなくらいこのあたりで眠かった。11時過ぎとか12時近くとかそのくらい。
椅子の肘掛に体を置いて様子を見ていたが、眠くて眠くて倒れるようにそばの布団で眠る。

夜中。はっと目が覚め猫を見た。椅子から半身ずり落ちていた。頭から。
痙攣発作ですべり落ちたんだろう。
かかえあげて、布団に入れて抱いて寝る。この時見た時計、2時45分。

あーお。ビクビク。
あーお。ビクビク。
痙攣を繰り返す。
抱えこんで抱く。
このまま死んでしまうのかという悲しみより、このまままだまだ死ねないのかという哀しみの方が強かった。

よしよし。はいはい。よしよし。はいはい。

いつの間にか眠ってしまっていた。
ふと、目が覚めた。
腕の中の猫。左胸にあった顔。
終わってた。この時、4時27分。
見て。終わってるのを感じて。腕を抜いて確認して。
それから元の体勢に戻って抱いた。離れたら全てが変わると思った。
だからそのままじっと抱いてた。
苦しいのが終わって、よかったと思った。
ああ。死んでしまった。

2001年1月生まれ(推定)
2001年3月うちの子になる
2001年6月不妊手術
2016年10月肥満細胞腫摘出手術
2017年1月腎不全発症
2019年ラプロス服用開始
2019年6月13日逝去