最近、梨や桃を買う。季節だからなのだけれど、食卓に息子がいなくなったから。
子どもの時に桃を食べていて「口が痒い」と言ったそうだ。無知なわたしは相手にしなかったそうだ。
ずいぶん経ってから果物アレルギーと花粉症の関係を知り。幼児期から花粉症の息子に聞いた「果物食べて痒かったこと、ある?」
憮然とした顔で「だから言ったじゃないか」と言った。まともに聞いてもらえなかったから、そのままにしたそうだ。痒くなるがひどくはなく、そのうち消える。ただ痒くなるのだと。
なんだかひれ伏したいくらい、申し訳なかった。そのときの小さな男の子のことを思うと、今でも申し訳ないと悲しくなるし胸が痛い。わたしは、果物アレルギーというものを知らなかった。
ひたすらあやまるのだが。そのときの小さな男の子にはもう謝れないのだなあと思う。せつない。
桃とリンゴはできれば食べたくない。加工したものは大丈夫。
あとは大丈夫らしいが、言わないだけかもしれない、わからない。
メロンもスイカもイチゴもサクランボも好んで食べるので平気なんだろう。
ということで。息子さんがいなくなった食卓には桃が出る。
明後日、息子が来るそうだ。ちょっとまとめて「どれに反応するのか」ちゃんと聞こうかな。