リツエアクベバ

satomies’s diary

なぁぜなぁぜ?

ネット上の流行り言葉がおじさんに使われたら、それはもう流行りの終わりなんだそうだ。そこて想定される「おじさん」より、たぶんわたしの方が年は上。

息子が来ている。息子が家を出てから2年が過ぎた。あの子がいない日常にもすっかり慣れた。

盆暮連休に戻って泊まる。いろいろ用意するが、ちょっとめんどくさい。
反抗期らしい反抗期は無かった子なのだが、自活するようになり家事をするようになり。
それでなんか自信をつけたのか、家に戻ると洗剤だの家事だのなんだのになんか気がついて、なんか言ってくるのウザい。
息子が戻る前に、気がつかれそうな場所をていねいに掃除する。台所のスポンジも新しいのに取り替えた。

かわいいかわいいかわいい宝物だったことなんて、思い出とアルバムの中にしかない。
今、目の前にいるのは、なんかでかくてうるさくてウザい。でもけっこう気は合う青年だという話。

ところが。自分でもびっくりしたのだが。
先月会った時に「なんか喉に違和感がある」と言っていたのだが。痛いでもかすれるでもなく、とにかくなんか違和感だというやつで耳鼻科に行ったという報告。
「では検査しますか?」と、鼻からカメラを入れて喉を検査したんだそうだ。
結果は特に異常はなく、そのうちその違和感も消えたのだそうだが。

びっくりしたのは、その話を聞いた時に「きゃっ!」って思ったこと。
わたしのかわいい宝物の男の子は、医療系がとても怖い男の子で。注射も歯医者もなんだのかんだのと、とにかく怖いことが多くて。
それがあーた、鼻からカメラを入れたとか。
それもあーた、ひとりで行ってひとりでやったとか。

28の大人なんだから、そんなこと当たり前にこなすはずなのに。それを聞いた途端に、小さな坊やががんばって成し遂げたと。
ああ、よしよし。ああ、えらかったねえと、胸がぎゅーっなる。
もうでかくなった大人なのに、きゅうにそんなふうに思うのなぁぜなぁぜ?
(今日の日記、最初に戻る)

いいかげんいい年齢の大人なんだから、騒ぐわけにもいかずに、そりゃ黙って受けて普通に説明受けてなんでもないように金払って帰る。
でもさ、そりゃ怖いよ、怖い。ビビったし。

と、息子が言う。そうだよね。この子の個性の根っこのところを知っているのが「育てた人間」ってことなんだろうね。よしよし、よくがんばったわ。えらかったね。