リツエアクベバ

satomies’s diary

事情聴取

「事情聴取」っていうんですか、この場合。交通事故の話の詳細を聞くから来てくれ、ということで今日警察に行った。

夫がひとりで行けるわけではないので、わたしが車で送っていく。警察の入り口で「事故の話をしにきましたー!」と言うと、交通なんとか課に行ってくださいと。そのなんとか課に行って、担当者の名前を言ったら担当者が出てきた。
「同席していいですか?」と聞くとOK出たので同席。こんな機会は滅多にないので興味があった。

担当者の人が、夫にひとつひとつ事故の詳細を聞いていく。どこを歩いていたか、バイクに気づかなかったか、バイクの音やライトに気づかなかったか、スマホを見ていたり音楽を聞いていたりしたか、どんな服装だったか、壊れたものはあったか、どんなふうにどっち方向に倒れたのか、頭を打ったり記憶がとんだりはあったかなかったか。

自分の落ち度や、どうしたら事故を防げたかについてどう考えているか。

事故の時点で、相手方はどんなふうに倒れたか倒れなかったか、相手は事故後どんなふうに動いたか。

事故後の医療費はどうなっているか、示談はしたかしていないかその途中か、相手方は謝罪したかしないか。

相手方は過失運転致傷罪に相当し、七年以下の懲役の可能性があるが厳罰を望むか。

とかなんとか。
聞きながら書類を書き上げていき、最後に読み上げて確認を求められる。
紙を見たら「私は」「私の落ち度は」とか、必要事項を整理して書けるようなフォーマットになっていた。
また、きちんと理解しやすい文章になっていて、夫の言い分とほぼ相違なくできていたと思う。

この「事故について聞く」のところで、わたしが知っていたのは「相手方に厳罰を望むか」というところ。
来た!と思った。思わずわたしが「望まない」と先に言ってしまった。
夫が「事故を起こしたくて起こしてるわけじゃない。他人事ではない。誠実な対応を受けている。処分は一切望まない」と言った。それは結局、夫の言ったそのままに、書類に記載された。

「質問していいですか?」とわたしが警官に聞く。「この『厳罰を望む』というケースはどんな場合ですか?」。
保険屋任せで謝罪がない、不誠実、などこじれている場合、望むということは出てくる。やはり人間同士であるから、出てくることではあるとのこと。

ただ、警察は書類を作って検察にあげるので、望むと言っても通らない場合もあるし、望まないと言っても通らない場合もある。まあケースによりますが、ということだそうだ。車の落ち度による人身事故を起こす怖さを、なんというか、思い知る気持ちがする。

個室というわけではなく、事務所の片隅の机で行われた。衝立の向こうでは、別の警察官が何度も電話をしていた。入院している人に事情を聞きに行くためのアポ取りで、病院にかけたり家族にかけたりしていた。
「交通なんとか課の『青島』です」という言葉が何度も響き、あおしまかよ、と何度も思った。