今日、舅のところに行ったら義妹が一枚のハガキを持ってにこにこしていた。なに?と思って見たら、遠目で見てもすぐわかった。これは母の字だ。
舅宛に書かれたそのハガキには、ご挨拶とアマビエの話とアマビエの絵が描いてあった。
「アマビエの絵を見た人は疫病にかからないそうです」
母の描いたアマビエは妖怪の絵なのに小洒落た少女のようで、ペンで描いた上に色鉛筆で塗ってあって、その色彩もとてもきれいだった。
「これ、加工して。スマホの壁紙にするから」
そうしてわたしの母の描いたアマビエの絵は、わたしたちの守り神になった。ネットにあげたら賞賛されそうなので、その絵は秘密。