リツエアクベバ

satomies’s diary

母と電話

母に電話しようしようと思いながら、日が過ぎる。ごめんね。子どもが二人在宅、いや子どもじゃないんだが。人間増えてるとなんかばたばたと時間が過ぎる。

父が死に母が独居になってから、夜携帯にワンコール入れてもらっている。母はかまわれたい年寄りではなく、どちらかといえば生涯初の一人暮らしを非常に楽しんでいた。どうだどうだとかまわれたくなければ、夜ワンコール入れてくれ。それでこっちは安心する、というもの。

これをなかなか守らないというか、すぐサボる。すぐサボるものだから、安心確認という機能が働かない。しかしそれは、ずっと誰かの管理下にいたような人生から心が羽ばたいているのだと許容してた。臨機応変

コロナ時代に入ってから、きっちり入れてくるようになった。これはとてもありがたい。電話入れる時に開口一番「無事か?」と聞くコロナ時代。

三月のお彼岸に行ったきり、実家に行けないでいる。なにしろ実家はコロナすげー数になってるぞの東京都世田谷区だ。母は東京都世田谷区の後期高齢者だ。うっかり横浜からの移動で何か起きちゃいけない。安定のない場所に置かれた金魚鉢の金魚だ。自邸らぶだから金魚鉢に何か影響を与えないのが一番な状況。

今日、電話入れた。今日は何日だ?26日か。前回話したのは14日だ。10日以上開いたが2週間より短いってとこか。14日は父の命日だった。

父の命日にamazonから送った花の香りの線香は、色と箱がすばらしくオシャレだが、香りは特になんてこともなかったそうだ。レビューには花の香とかあったがたいしたこともなかったか。しかし色がきれいきれいだと、ガラスの入れ物に入れて、毎朝「どれにしよっかなー」と選ぶのだそうだ。オシャレなババアだ。

しょっちゅう連れ立っていたババア友達の集団は、元々ジム仲間で。シニア体操だのシニアヨガだのシニアフラだの、それはそれは楽しそうな日常だった。それがさ、なにしろアジトはジムだ。別アジトのランチ場所もだめ、きゃっきゃと楽しいバスツアーもだめだ。ちょっと前は数人の散歩、それがマンツーの家訪問ランチになり、今は電話オンリーだそうだ。「口の体操」だのと言い、電話をしあっているようだが結局は「いつまでこんな生活が続くのか」という愚痴で終わると。ああ、切ないな。でも日々こつこつと生き延びるしかない。

例の10万円でエアコンを買い替えようかと思うと言う。ああそれはいいねと言うと、いつまで生きるかわからないのに新しいのを買うなんてと。いや、そんなにすぐには死にそうもない。そうかといっても10年は厳しいだろう。一日でも早く買う方が結局は安い。それに地元の電器屋に10万回すのは経済として理にかなうよ。

このエアコンのことで電話しようかと思っていたと。タイミングよくてよかった。今日の東京都の感染者数は二桁になった。この調子で減ることを期待する。