リツエアクベバ

satomies’s diary

ちょっとびっくりした

世界のナベアツの「3の付く数字と3の倍数でアホになる」というのが、ある種の障害者差別だという意見。ちょっとびっくりした。瞬間のコマ割りのように、表情と体の形を変えて、また次の瞬間には元に戻すコントラスト。変化をリズミカルにかけていくというところで、リズミカルな部分ではなく、瞬間の状態に対して、人がそんなにも凝視しているのかとびっくりした。
この話題は、なんかいろいろな人が扱っているらしいんだけれど、ちょっと全部は読めていない。読んだのだけリストアップ。

世界のナベアツの悲しみと楽しみ - 評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」
ある種の人とは、たとえば、「ナベアツのアホ」を表情に持った障害児を持つ親だ。
子供本人はどうか。残念ながら、私は、障害を持った子供の心の中まで完全には分からないが、障害を持った子供本人も他人の反応に対して、大いに敏感なことが多い。子供は案外残酷だから、「ナベアツのアホ」が学校で流行っていれば、養護クラスの子供が嫌な思いをする可能性もある。
私の一番上の息子は脳に障害があって(満19歳。発達遅滞とてんかん的発作がある。実は、彼の脳については、一度詳しく調べたいと思っており、いい病院を探している)養護のクラスに通っていたのだが、彼の周囲には、顔のバランスを対称に保つことが出来ない「ナベアツのアホ」的な表情の持ち主が何人かいた。もちろん、手足を上手くコントロールできない子供もいる。
子供の障害には幾つかのタイプがあって、親はそれぞれ別のタイプの障害を持つ子供を羨ましいと思ったり、あのタイプでなくて良かったと密かに安堵したりする。傾向として、障害が表情に表れている子供の親は、子供の「顔」(他の子供も含めて)を非常に敏感に気にしている。彼らには、アンバランスな表情を「アホ」の記号とする、ナベアツの芸は、非常に辛いだろうと思う。

え?あ?う? あ、そーなんだ。よくわからなかった。「アンバランスな表情を『アホ』の記号とする」ってとこ自体がよくわからなかった。ナベアツのは「アホになる」、つまり元の状態を崩す、って意味で使ってるのであって、そこでこう、あっちとこっちをマッチングさせていく感覚自体に、まずびっくりした。
あっちとこっちをマッチングさせていくという感覚にびっくりしたけれど、人は多種多様な感覚があるわけで、「ほう、そういう人はいるんだ」とは思うが、そういうもんだとは言われたくないなあとも思う。だって、わたしは違うと思うもの。瞬間崩すってのと生きている人間の顔は違うもの。少なくともわたしには、全く別物に見えるけどね。
次、コレ。

差別に対して過剰に反応する人たちが差別を助長する | デジタルマガジン
しかし、このことを語るために見ないわけにもいかない。そこで、「世界のナベアツ」による芸の動画をいくつか鑑賞した。例の「3の倍数」の芸や、その他の芸も見たが、それなりに面白いと言えるものばかりだった。だが、これのどこに障害者との関係があるのだろうか?
「アホの顔」は、「変な顔をしている」とは思ったものの、「障害者の顔だ」とは思わない。そもそもこの芸は、キリッとした真面目な顔から、急に崩れた変な顔になるというそのギャップが面白いのではないのだろうか?アホの顔をそのまま出して笑いが取れるわけでもない。何かと組み合わせることによって「おかしさ」というのが出るのだ。この芸は、それがカウントだったというわけだ。

「だが、これのどこに障害者との関係があるのだろうか?」。この感覚をもつんだったら、堂々ともってていいんじゃないかと思う。みんながみんな、したり顔で「そうですねえ、そういえば関係ありますねえ」って方が、なんか変。
ただ、このエントリ、引用部の続きがなんか余計。持論を主張するために持ちだしてきている例、って感じで、そっちの方にちょびっと悪意を感じちゃう。ものすごくたくさんいる知的障害をもつ人たちの中から、わざわざ不快感をもった人の一例だけ出してるという感じ。こういう一例って、人の話にのるスピード早いんだよね、地道に社会との関わりを目指している人たちの例を押しのけて、こういう話は全力疾走で人の間を駆け抜ける。はいはい、はいはい、と、そういう人の話に(まいるよな)と思いながら、先入観を投げつけられるような中で、すみませんすみませんと生きてる人はたくさんいるのにね。
で、この部分にはこの人が登場。ほう。

全ての人を笑わせる笑いってないけどさ・・・/NC-15
特にその後に引用してるくだりはわざとミスリード誘ってるわけでかなり悪質。
てか、そういう痛い奴ってそんなにいないけどな。昔そういう施設関係のボランティアしてたけどさ、そういう痛い保護者はそんなにいなかったぜ。基本的に悪いことしたら叱るってのがデフォだったと思うけど。

おう、言ってやってくださいよ。そーだよ。
つ〜かmuffdivingさん、「そういう施設関係」のボランティアをやってたんだ〜。おもしろいなあこの人、とは思ってたけど、そういうこともやってたんだ〜。
ってことだけじゃなくて。muffdivingさんは二つのエントリのお話を要所つかんできれいにまとめてて、すごいな、と思った。