リツエアクベバ

satomies’s diary

ひとつのPVからの話題

 ひとつのPVからなんか話題が広がっているようで。そこから拾っていける文章がおもしろくて、とてもトクをしてしまったような。

先日の大反響について - 深町秋生の新人日記

これは「先日の大反響」のエントリがあって、その後のエントリなのだけれど。その後の方から先に読んでしまった反則ワザ。いやたまたま自分のはてなブックマーク「お気に入り」画面の方でこっちの方が目に付いたからなんですが。
ちなみに問題のPVが見られる元エントリはこちら。

一青 窈さんのPVがすごすぎる件について - 深町秋生の新人日記

で、「先日の大反響について」の方のエントリに戻りますが。「で、あのPVになぜ拒否反応を示したのかを書いておきたい」というところから始まる記述がとてもおもしろかった。
障害というもの。自分が子どもを産んで「障害児の母親」となって、間近で障害というものやそこに対しての周囲の視線を察知するようになったけれど、わたしは本人ではないわけで。自分に浴びせられる視線というものを娘本人自身がどう感じているのか、どう考えているのかは、本当のところはよくわからない。ただ子ども、特に幼児、特に幼児の女の子が娘に浴びせる視線はあのPVに出てくる視線よりももっときつい。もちろん出会う子ども全てじゃないけれど、幼児期の女の子できつい視線を浴びせてくる子は珍しくない。あのさ、幼児期の女の子でも眉にしわを寄せるもんなんだね、って感じ。
娘はあのPVのようなでかいオッサンではないし、熊のぬいぐるみを中途半端にかぶっているわけでもない。至極単純に、ダウン症者に対しての違和感を堂々と向けてくるだけなんだと思う。実際娘の成長と共に、自分が通常テンション、または疲れてでもいない限り、まあたいしたこともないと慣れたところもある。でも正直非常にうっとうしい。
娘はサンリオのピューロランドが大好きなんだけれど、連れて行くのがちょいとめんどくさい。それは近くはないという理由もあるのだけれど、群れをなした女の子たちからそうしたうっとうしい視線を浴びせられることに対してのめんどくささだよなあとも思う。
娘本人はどうなんだろうと思う。幼児期、小学生時期は、自分を見つめる視線に対して、あの子は軽く手を振って応えていた、知らない子全てに。その手の振り方と言ったらまさに「皇族のおてて振り」そっくり。そのエラそうさと視線とのギャップがおかしくて、笑ってしまっていたし、娘に対して(かっこいいなあ)と思ってた。
今はスルー。ちらっと見ることもあるけれど、全く意に介していない様子。視線に対して自己卑下が結びついていないってことなのかあ、とは思うけど、本当のところはわたしにはわからない。ただ「世の中全ての差別的視線をなくしましょう」と言うよりも、自分の人間関係を彼女が築いているということの方が彼女には重要になっているんじゃないか、とも思う。わからないけれどね。
で、深町さんはあのPVに関して「なんだアレは」と怒ってらっしゃるということなんだけれど。そして元になるエントリは、最後の下りでドラマ「だいすき!!」を皮肉ってらっしゃるけれど。まあまあそこつつき出すとキリないんじゃないかというくらい、障害ピュア論は商業ベースにのってますよね、とは思う。
「だいすき!!」について言えば。深町さんは第一回でオシマイ路線を取られたようで。わたしは第二回でオシマイ路線を取りはしたが、結局視聴復活。あの手のドラマはピュア路線を突っ走りはするものの、周囲、特に家族の人間にピュア路線を走らせないとこは微々たるところで出てくる。わたしが第一回から第二回へとつながったのは、第一回の母親がよかったから。岸本加世子の「○○なんだよ」という「よ」の感じにちょこっとはまってもいます。わたしがこの手のドラマを見るか見ないかの判断基準は、ピュア路線自体ではなく、周囲の人間の描き方にリアルがあるかどうかってとこがあるかもしれない。
それと、日本のドラマの障害ピュア路線にケチつけ始めるとキリ無いので、そういうときは「ギルバート・グレイブ」見ようよと、とか思います。
あと、やっぱり思うのは「コーキーとともに」の再放送がないかなあということ。アメリカではDVDが売ってるらしい。うらやましい。原題は「Life Goes On」。ダウン症の男の子がいる家庭のホームドラマダウン症の男の子が主役のホームドラマ、ではないとこ重要。でも日本放映時のタイトルは「コーキーとともに」とダウン症の男の子を中心に持ってきちゃう。まあそういうとこをつついてもキリ無いんだけどね。
アメリカのドラマだったんだからYouTubeに無いかなあと思ったら、あったあったと大喜び。関連サイトやらとともに、ブックマークに放り込み。

はてなブックマーク > S:BOOKMARK > Life Goes On

その中のコレ。

わたしが録ったビデオは劣化してしまって見られなくなってしまったので記憶だけでストーリー解説。コーキーはスクールバスに乗りたい。自分だけいつまでも母親が送迎しているのはかっこ悪い。そんなことを母親に言いまくっているときに、学校側から話がある。普通の高校に通っているのだけれど勉強自体には問題がある。レベルを考えて小学生の算数クラスに入ってはどうか、と。学校側は支援として好意として言ってくれているということなのだけれど、コーキーはプライドが傷ついて耐えられない。小学生クラスに行ってはみたものの、小学生から浴びせられる視線に参ってしまう。
そしてコーキーははじける。というシーンがこの動画部分。メガネをかけた女の子は妹。両親がなんとも言えない苦虫をかみつぶした顔をしているのはこうした背景からくるもの。
そしてこの後、コーキーはスクールバスで通うことになるんだよ。あれぇ?ピュアはどこ?な〜んてね。