リツエアクベバ

satomies’s diary

人んちの子育て

 おとといのこと。息子が朝聞く。「今日部活終わった後、誰かと遊ぶ約束していい?」いいか悪いかって以前に夏休みがあとどのくらい残ってるかってことも考えなさいよね。でもって、いいか?と聞かれれば遊びに行くのは今日か明日かどっちいっこにするってことでそこ自分で選べばいいんじゃないかと思うよ、と答える。両方遊んでる場合じゃないってことはわかってるだろと付け加えつつ。息子、部活が終わった後友達と約束してラケット持って近所の公的施設の体育館に行く。ほう、そういう選択か。いってらっは〜い。
 んで昨日。「○○がいっしょに宿題やろうって言ってるから、行ってもいい?」ほういっしょにおべんきょかいな。(懐かしいなあ、この感じ)。ほう、どっちかおべんきょってのはそういう選択になったかいな。いってらっは〜い。
 帰宅。「○○、おかあさんに怒られたんだよ」「○○のおかあさん、怖かった〜〜〜〜〜」。ふうん、アンタのおかあさんがキレたときとどっちが怖かった?(余裕で自分勝ちと思ってる自分)。「全然向こうだよ」と即答。え?そんなに怖かったの?「うん」。
 でなんで怒られたの?「…」。いいも〜ん、聞いちゃうも〜ん。で先方の母親に聞く。あのね。仕事に出かける前に言った「今日は部活の後はちゃんと家でお勉強しとけ」と。で、仕事から帰ってきて玄関のドア開けたら玄関にうちの子のじゃない靴がある。オマエはなああああ、とこの時点でキレた、と。いっしょに勉強だとぉぉぉ、ゲームやってた形跡があるじゃないか。いない間ちゃんとやっとけ言っただろう、勉強なんてひとりでやるもんだろぉぉぉぉ。夏休みがあとどれだけかってこと、ホントにわかってんのか? 宿題だって全部終わらせてないだろ。9月入ったらすぐ期末だろぉぉぉ。ってことだったらしい。うちの息子がびっくりしてるのは気づいていたが、止まらなかった。ゴメンねって伝えてくれと。
 いや怒られた内容はうちの息子にだって該当するとこアリアリだろうから、聞くのも良い薬ではないかと。サンキュサンキュと。
 息子には。あのさ、アンタんちのおかあさん、つまりわたしはアンタたちが長期休みのときは日中家にいるよね、ちぃちゃんのこともあるから日中アンタたちを留守番させなきゃならん仕事はわたしはやらないわな。でもってだから、まあわたしはアンタの生活が見える範囲にあるって安心感はあるわな。
 でもね、日中お仕事してるおかあさんは、自分がいない時間があるからこそ、自分がいない時間に対して子どもを信頼したいとこはあるわけだよ。だから、ちゃんとやっとけ言って朝出かけたらそういう風にしていて欲しいって気持ちがあるわけだよ。気持ちとしては「約束した」ってとこがあるだろうから。そこで玄関開けて(朝言ってたこととちがうじゃね=か)的、裏切られた感はあったんだろうと思うよ。そこは向こうのかーちゃんが怒った背景としてわかって欲しいとも思う。
 あとさ、「ゲームをしていた形跡があるじゃないか」ってことなんだけど。「いっしょに勉強しよう」ってのは、わたしはそういうもんかと思ってたんだよね。「いっしょに勉強しよう」ってときはさ、んじゃ始めますやりますよなんて感じにはなかなかならないんだ、ってことをわたしは経験で知ってるよ。まずまあなんだかんだしゃべってなんやかんややって、で、まあ「いっしょに勉強しよう」ってことにしたんだからやらにゃ〜ね、って。そこにそうやって行き着く時間ってのは、まあ当然あるだろな、と。だからそうだったって聞いて、わたしは(まあそうだろな)とは思うけど、向こうのおかあさんは、自分がいない間一人で勉強してるはず、って、そこがあったからそういうことだって許せなかったんだろ、と。ここはさっき言った「信頼」と「裏切られ感」ってのがキーになってくるわけだよ。
 「え?おかあさんそう思ってたの?」思ってたよ。そういうもんじゃないの?ねえ?、と、父親に相づちを求める。うんうんうん。
 「でもオレ、ゲームやってないよ」。は?あの子一人でやってたの?「そうだよ。だからすぐやめたよ」。あらそうなの?なんで?させてもらえなかったの?「そうじゃなくて。だっていっしょに宿題やろうって誘われたんだから、英語の単語の書き取りしてた」。あ、あ、アンタってば…。それはそれで問題じゃなかろうか…???こう、なんつ〜か、型どおりというか融通のきかないヤツってことなんじゃなかろうか…。実は息子はこの子が終わってない宿題の英語のドリルは終わってるわけで。そいつが黙々と書き取りなんてやってたらそりゃイヤミじゃないか、なんてのも思う。まあ息子が「オレ終わってるから」と遊んじゃってたら、もっと大変なことになってたんではないかとは思うけど…。
 なんてのがあって。そこから出てきた発想というか、ちょっとした決まり文句の家庭内ブームの開始。アンタもうそんなことやってたら○○家合宿にやっちゃうもん。「無理。怖すぎ」。いや、アンタも少しあっちんちでガンガン怒られてきなさい、どうもわたしは甘やかしたようだからそうやって他の人に怒られる経験も必要だろ。「無理。厳しすぎ」。ああそうだ、たまには子ども取り替えるのもいいかも、いわゆる自分の子育てってのを振り返られるかも。「絶対拒否」。
 強固に拒否るのがからかいたくなるほどおかしい。「怖い感じの人?」と夫が聞く。全然、と答える。かわいい感じの人だよ、ばばーって怒って怒っちゃったって凹む。そうやって凹んでるとき、「Sさ〜〜ん」ってこんな感じでわたしの腕つかんですごい困った顔して、そういう感じが女の子っぽさ残しててかわいい感じの人。みんなさあ、そこそこ不安の中で、どうしていいかわからん的自信の無さでかーちゃんやってるんだな、って思うんだよ。だからってとこもあるんだと思うよ。キレるときだってあるさ。などと答える。
 うちの坊やは「元が良くない、勉強しない、おかあさん甘い」の三原則になってしまっているわけで。一番目も三番目もどうやら変わらないだろうという消極的観測があって。変に素直でカモられタイプで、環境悪い学校に入れたらヤバヤバ路線が目に見えているので少なくとも中くらいの高校には入れにゃならん的とこがある。そのためにがんばらせにゃならん的一番目素養のマイナスがあるんだけど。三番目をこうした刺激でなんとかできる路線があるんだなあ、などとぼそっと感想。けっこう感謝。