リツエアクベバ

satomies’s diary

ローファー

今朝、息子が学校に行こうとしてローファーに足を入れた時に。ちょっと(うっ)という顔をした。ほんの小さな表情だったけれど(あれ?)と思った。昨日の雨で足先が濡れてるのかな、と思った。それだったらなんでスペアの方を履いていかないんだろうと思った。
さっきスペアの方を見た。あらら。足先がぱっくりと、しかもつま先部分ではなく側面がはがれてるというか、切れちゃってるね。ああ、またダメになったって言えなかったんだな、あの表情は。
ローファーってこんなにもたないものなのか?っていうくらい、次から次へとダメになる感がある。高校に入学してもう何足買ったんだっけ?という感じ。28センチで幅広だからいつでもそこらの靴屋に簡単にあるわけじゃなくて、「あったら買っとく」という感じになってる。
ちょっと前に靴屋にいる時に。制服に真新しいローファーを履いた息子を連れていて「またすぐ壊れるからセールの時に買っとかなきゃ」とか言ってた。他のメーカーのもちょっと履いてみてよとかいろいろやってて、結局いつものに落ち着いてたんだけど。
サイズ出してくれてた店員さんが、「もたない、んですよね」って言った。「え?」と思って。「つま先がすぐにぱっくりあいてしまうんです、マンガに出てくる壊れた靴みたいに。なんでこんなに早く壊れるのか正直不思議なんだけど…」って言った。そうしたら、こんなこと言われた。
「私が学生の時、母親に言われましたよ『もう、アンタの小遣いで買いなさい』って」。
その一言で、目の前の大人の方が高校生の時にお母様が靴見てため息ついてる映像が出てきた。わ、そう、そんな感じ。でもわざと壊してるわけじゃないんだよねえ。でもなんで壊れるの?
「無意識な感覚でつま先を階段とかにぶつけてるんですよ。このタイプの靴はつま先がこんな形になってて、こういう風に力が加わるとここがこうなりやすいんですよ。多分、高校生の男の子がここにこういう風に力を加える動きをしてることが多いんじゃないかと思うんですよね」。
ふうん、そーなんだーとふむふむしながら聞いてた。前述の『もう、アンタの小遣いで買いなさい』って画像が自分の中にずっとあって、そこで「なんでこんなに壊れるんだ?」と思う母親立場の共感から、なんかそれを言われた男の子の心情にぐぐぐぐぐっと自分が近づいていってしまって、なんか悲しくなってしまった。
話を聞きながら、多分わたしの眉毛はハの字になっていったのか、店員さんはにっこりとして言った「だいじょうぶですよ、そうは言いましたが母はちゃんと買ってくれましたよ」。えへへとほっとしてしまった。わはは、わたしは顔に出るんだなあ、多分。
ってなことがあって。いいよいいよ、靴は壊れりゃ買うよ、って感じだったんだけど。二足新しくしてからまだそんなに経ってないもんなあ、さすがになんか言えなかったんだろうなあ。今日はつま先、冷たかったんだろうなあ。
とは言え、やっぱこのペースで靴代飛んでくのはまあ痛いことは痛い。本人いないとこでつけるため息はつきまくって、帰ってきたら「靴買おうぜ〜〜」と迎えてやろうっかな〜〜と思います。