リツエアクベバ

satomies’s diary

春休み終了

 二人とも卒業で、少し早めに始まった春休み。かなりのんびりしつつ、ガキ共には休み中にしかできないことを盛り込んだりしつつ。そして息子は、中学生になるという自覚養成のために、塾の春期講習に参加させたり。
 で、終わったさ、春休み。5日にダブルで入学式。同時開催で二カ所だったので、夫に有休取ってもらって二手に分かれて参加。
 わたしは中学の方の入学式に出席。こういう場合どちらに行くかってことなんだけど、障害をもたない方、つまりきょうだい児の方に母親が行くっていうのがよく聞く選択。息子本人にチョイスさせて、希望は母出席だったのでということもアリ。娘は同じ学校の中学部から高等部への進学で勝手知ったる場だしってとこもアリ。
 娘の入学、息子の入学。この二つを比べると、わたしの中の緊張感は後者の方が上。理由は未知の空間だから。今までは障害児学級と通常学級という場の違いはあれど、同じ小学校。知った場に下の子を入れるという感覚で、大きな緊張は特に無かったなとも思う。
 でも今度はわたしにとっては知らない場に息子が入っていく。初体験。男の子の成長も、姉妹で育った自分にとっては未知の感覚。そして自分は中学から私学だったので、高校受験というものも全く未知の分野。
 息子の新しいクラス。フタをあけてみれば、同じクラスには知った顔がいっぱい。特に出席番号順のうちの名字の近くは同じ小学校出身の顔がずらり。しかも、娘の学年と息子の学年とのきょうだいをもつ家庭の母親がいる安心感。
 わたしは息子の学年よりも娘の学年の母親の方が、親しい人は多い。これはいわゆる「上の子」ということもあるけれど、やはり通った小学校の交流教育の恩恵は多いと思う。障害児学級以外に交流級が存在して、子どももその親も「同じクラス」という認識をもってもらえるありがたさというか。そのありがたさが絵に描いた餅ではなく、人間関係として実際に築かれているということは大きいと思う。
 さあ、未知の分野だわという緊張感が、教室で急にゆるむ。担任が。口をあけてぽかんとしたくなるとうか、目を奪われてしまうというか、悪くすると吹き出しそうになるというか。いやものすごい「青春熱血教師」だった。なんか今にも、海に向かって走り出しそうだしそうな感じだった、いやマジで。教員4年目の熱血青年。
 あの強烈な熱さがいまどきの子どもに醒めた視線で見られないか心配だけど、実際暴走気味の青春ムードにぽかんとしていた子どもは多かったけれど。それでもあの熱血があれば、大半のことは前向きに対処ムードができていくんじゃないかと緊張が急にゆるむ。
 学級編成の一覧の名前を見て、あれ、と思う。息子が何年も思い続けている女の子の名前が無い。塾に行っていたという話も特に聞かなかった、私学じゃなければ転居なんだろうか。
 息子に聞く。転居だと言う。アンタ知ってたの?じゃ、卒業イベントのパーティーが最後だったの?なんで言わなかったの?写真撮っておけばよかったのに。遠目の隠し撮りくらいしてやったのに。
 いいんだよ、と、まあなんというか、ちょっと遠い目で言う。気持ちの中にいっぱいいるんだってさ、その子の姿ってのがね。
 そんなことよりもものすごく間近な自分の悩みってのが。明日、熱血教師にひとりひとり自己紹介をさせられるんだそうだ。その自己紹介の項目の中に「好きな女の子がいるか」という問いがあるんだそうだ。そこをどう切り抜けるかが、彼の最大の悩みだそうだ。誤魔化しきかないマジなヤツ、うちのラブリー二号。