リツエアクベバ

satomies’s diary

雨だし風だし

 午前中外出。風であっという間に傘の骨が曲がる。なんだこの風は…。
 娘が養護学校を出たくらいの時刻に学校から電話。風が強いので下校が心配です、と。はいはい、迎えに行くつもりだったので、徒歩区間到着に間に合うように車で迎えに行きます、と答える。
 さあて、娘はゲット。娘、傘をさしたけど、傘が壊れそうとかそういうことじゃなく、小さな体で風の中、傘自体を支えきれない。「車だよ」と言うと「くるま!」と喜ぶ。
 娘は拾った。んじゃ今度はボクねボク。登校時に傘壊してるんじゃないかとも思うし。ウチは小学校までとても遠い。
 ってことで、校門近くで待ち伏せ。次々に下校してくる近所の子。「いい?」と聞く、「いいよ、いいよ」と答える。
 先に2人乗せたとこで、4人連れで出てくる息子。ぎゅうぎゅう詰める。8人乗りのセレナってたくましいから好き。
 発進しようとしたとこで、さらに近所の子、二人。「詰めればさ〜」と言うと、6人のガキども、一斉に「無理〜〜」。いや実際荷物もあって、ぎゅうぎゅう。後ろの荷物置き場は買い物したものでいっぱい。
 ゴメン…、と言うと、2人のうちの一人がちょっと淋しそうな顔で微笑んで「うん」と答える。くっそー、せつないじゃないか、その顔は。黙ってひとつ決心。
 発進してちょっとしたら、一人が「ボクのおかあさん来てるかも」と言う。え、あそこにたくさんいた車の中にいたかも、いたかも。あわててUターン。ううんいないね。まあもう6年生だからねえ、6年生で雨風強くて迎えに来るような甘いかーちゃんなんてダメだから、なんて言葉をかける。
 マンション到着、二人降ろす。空席確保。乗ってる子たちに「戻るよ」と声をかけ、有無をいわさず学校への道を戻る。通学路途中で断った子たち発見。「迎えにきたよ〜〜」。ぱあっと笑顔。第一声は「風と戦ってたんだよ」。二人のうち一人の子の傘は、壊れちまっておりました。
 6年生の、しかも男の子ってのに、いちいち迎えに行ってやるのは甘いかもしれない。でもさ〜、わたし、娘といっしょに何年か、毎日毎日歩いてたものこの通学路。遠いのも、雨風のとききついのも、我が身としてよく知ってる。これって通学の付き添いが必要な娘がいたからこそ、「共感」って持てるんだよな、なんて思う。