リツエアクベバ

satomies’s diary

8/25いやマジマジ、マジだってば

 土曜日、はてなのトップからだったか、「障害児の急増 : 社説 : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞」のはてなブックマークに気づく。なんかあわてて記事上げした。その心境はタイトル通りというヤツ。
 いや、ホント大変で、こうやって神奈川新聞が取り上げていたんだ、と思う。報道で問題を取り上げていてくれるのをありがたいとも思う。すでに閲覧ができなくなったけれど、神奈川新聞のサイトではこの3月にも、県内養護学校の通学バスの不足に関しても取り上げていた。こちらも深刻。
 うちみたいに地道に練習させれば公共の交通機関を使って通学が可能って場合もあるけれど、難しいケースも無視できない。それは知的能力ということに関するものだけではなく、自閉系の方は「いつもと違うこと」に弱い場合は多いということ。公共の交通機関っていつもと違うことってたくさんある。遅延もあるし、事故による一時停止もある。雨の日と晴れの日では電車の中の状態も違う。混雑に弱い人もいる。パニックの可能性の問題を考えれば、なかなか強気で通学を考えられない親も多いだろうと思う。それでも学校専用の通学バスの不足は年々深刻化していく。
 増えているのは「自閉、多動性の強い子どもたち」と神奈川新聞は記載しているが、この手の話はネット上には他にも出てくる。新聞社のサイトでは以下のものもある。養護学校自閉症の子どもが増えているというもの。

日本経済新聞(2006年6月11日)社会面「養護学校、自閉症の小学生2.3倍に・86年比」

 印象論で言ってしまえば、なんだけれど。ダウン症はおよそ1000人に一人、ってことになっているけれど、自閉症の子って、もっと多いと思う。知的障害の児童・生徒を対象に障害児教育にたずさわっている方って、ダウン症の子の経験は少なくても、たいがい自閉症の子の経験は多いんじゃないかと思う。
 その印象論を裏付ける数字というか、アメリカではすでに研究が進んでいて、そこで出てくる数字は「世界全体では、自閉症や関連疾患を持つ子どもの割合が最大で250人に1人の割合(急増する自閉症、出生時診断でふくらむ治療への期待)」。多いよね、コレ。
 急増の原因は、世界中でいろんな人が研究してるようだけれど、すでに自閉と診断された子どもの家族は、もういまさら原因なんかってとこはあると思う。大事なのは今日であり、明日であり、ってこと。学校施設の過密化や通学バスの不足、そして卒業後の進路なんてことが、もう現実ってことだ現実。そしてその過密化の波ってのは、知的障害全体をゆさぶることにもなるわけで。急増に対応する受け皿の問題等、現実的な困難を抱えるってことに関しては、共通の仲間。
 自閉症の人というものは、集中力にパワーがある場合は多く、適切な療育教育において、社会参加が可能な道というものが開かれるケースが着々と増えているように思う。全てが全て、とは言わないけれど、障害者の働く場で稼ぎ頭になっていることも少なくない。わたしが出会った例で印象的だったのは、高級和菓子の箱に和紙を貼っていく作業。きれいに正確に、季節に応じた絵を生かすように丁寧に。仕事にむらが出ることは、本人自身が許さない。職人気質の仕事ぶりは、障害特性が生かされている例だと思った。がんばって普通の人並、ってレベルじゃない。わたしなんぞ、とてもじゃないがこの人の代わりは務まらない。
 知的障害と自閉系の教育、注意すべき傾向や障害特性に応じて、ってとこで違いは出てくると思う。この自閉症の急増ってこと、障害特性に応じて、といった、知的障害全体に扉を開いていくことにつながっていけばいいな、と思う。