リツエアクベバ

satomies’s diary

夫が退院

4月27日、やっと夫が主治医と話ができる。マイクごしの説明だそうだ。「今日、発熱等なければ明日退院」。

4月28日退院。原則、午前中退院。わたしのようにお願いして午後にしてもらったわけではないので、10時に退院とのこと。11時前には家に到着。

持っている荷物を全て袋に入れて消毒して密封。72時間開封禁止。病棟のウィルスを外に出さないため。
この理屈でいうと、着てる服も同じ、帰ったら速攻でシャワーね、と、事前に伝えていた。

にも関わらず、家の中を動こうとするから、「シャワー!」と奥さん。
いや、もう、病棟のウィルスとか懲り懲り。

髪の毛を乾かす夫にベタベタベタベタしながら話をする。痩せた。たぶんわたしたちの中で一番痩せた。
わたしもそうだが、ふくらはぎが細くなった。仕事している息子に「ねえねえ、来てごらん」と言う。息子が夫の足を見て、うわあと声をあげる。

会社から電話。「体力がない」と夫が答えるのを聞くのは胸が痛い。「カミさんは大変だったんだぞ」と夫が言う。まあ先方にしてみれば、それがなんだなのかもしれないが。

会社にしてみれば。事故で仕事ができなくなり、今度はコロナだ。事故で出勤できずにテレワークになり。その時にパソコンを運んだ社員が「大変だ、大変だ」と言い。毎朝、毎朝、はよ仕事してくれ的な電話が入り。
会社は大変かもしれないが、息子の父に対しての尊敬度がめちゃめちゃ上がる。

おとうさんは。資格試験のときにとても努力をした。バブル期にものすごくハードに仕事をした。アンタ達にとってウルトラマン級に「いない人」だった。それでも「いる時」は、父親としてもがんばっていたんだよ。と、息子の尊敬に、さらに油を追加する。

とにかく。30日さえなんとかなれば、5月5日まで彼は休める。元々テレワーク体制で、4月12日から通勤復帰ということになっていたが、それも崩れた。「しばらくこのままテレワークで」と言えることや、長期連休があることなど、ラッキーだったと思うべきことかもしれない。

コーヒーが飲みたいと言うので、淹れる。わたしは病後初めてのコーヒー。
飲んですぐ、二人で「あれ?」と言う。コーヒーはコーヒーなんだが、コクがない。なんだか番茶みたいな味がする。

初めて味覚の変化を感じる機会になる。それを共感できる。そんな人生になるとは思わなかったが、まあ、仕方ないというか。すごいドラマだったねと繰り返す。