子どもの頃、家にエッグスタンドというヤツがあって、朝、半熟卵をコレでよく食べていたな、と。半熟にゆでた卵を殻ごと縦にぽんと置くスタンドで、スプーンでコンコンと殻の上部をたたいてちょっとだけ割って、そこから好みに応じて中に塩なんぞ振り入れて、そして中身をスプーンですくって食べる。中の卵はどろどろではなく、しかし殻を普通にむけるほどには固くない。おいしかった。
アレって、うちでいつ頃使わなくなったんだろう。ゆで方がめんどくさいものなのかな。わたしの生家での一時のブームだったんだろうか。でも、かなり「食卓の光景」として、自分の中にはインプットされてる。
エッグスタンドで検索をかける。ああ、そうそうコレコレ、こんな形。広告ページで見つける。
エルメス トゥカン ペア エッグスタンド
値段見てびっくり。こんなブランド食器じゃなかった。白くて何の変哲も無いものだった。洋食器のセットの中にでも入ってたのかな。
エッグスタンドで「使い方」なんて入れて検索するのだけれど、エッグスタンド自体を他の用途で使う、なんてのがけっこう出てくる。要するにこうやって卵を食べる層ってのが薄いってことなんだろうな、と思う。当時のことを今度母に聞いてみようと思う。
エッグスタンドで食べる半熟卵を「半熟卵」とインプットされているわたしには、ラーメン屋でいう半熟卵は半熟ではなく「ちょっと熟」程度、または「堅め半熟」だと思う。サイゼリヤよりちょい堅めかな、感覚は。スパゲティにのせてっていう半熟卵は、以前小田原で入った何の変哲もないテナントビルに入ったスパゲティ屋のがべらぼうにうまかった。サイゼリヤより堅め、でもきれいに殻をむくのにはかなりギリギリの堅さ。アレがのったスパゲティを食べたくて小田原に行きたいと、ほんの少し思うくらい。ただかなり偶然入った店だったので、再度見つけられるか自信は無い。あの状態の半熟卵は、焼きそばにのせてもうまいだろうと思う。今度やってみたい。
イギリス滞在系のことを語る個人ブログで、エッグスタンドの話が出てくる。どうやらこうやって、殻を普通にむけない状態の半熟卵を食べるのは、イギリス式の朝食のようだと推測する。ふ〜ん。
ただイギリス人と結婚した姉から、エッグスタンドの話なんぞ、聞いたことがない。そして本当にどうでもいいけれど、このイギリス人の義兄は、わたしが作るスクランブルエッグがとても好き。普通は牛乳、客人がいる朝食には生クリームをちょっと入れて作る。ふわふわっとできあがる。
エッグスタンドを使って半熟卵を食べる、っていう、ゆで方から解説した個人サイトを見つける。そうそうこれこれこんな感じと思いっきり納得する。でもリンクはしない。工程ごとに卵と一緒に女の子の写真がついていて、おかあさまらしき人の写真も出てくるから。どうやら卵と女性の写真を人目につくとこにリンクする、ってのはリスクの高いものみたいなのでね。
