リツエアクベバ

satomies’s diary

半熟卵をめぐるお話

 はてなだの、ブログ巡回だの、ってことをやっていて、その巡回先ってのがわたしと共通する人はいると思う。
 しかし、わたしのとこの閲覧者には、こうしたものと全く無関係な方もいらっしゃるわけで。
 ってことで、その層にはコレコレは、全くわからんだろうと思った。
 で、まあ、ちょっと説明でも試みてみようかと思う。

 わたしが交流するブログが、匿名無名コメンテーターの大量コメントによって荒らされました、以上、オシマイ。

 じゃなくて。
 要するに、コンビニで買ってきた「半熟卵」を使って料理をしようと思ったら、その半熟卵は「彼のイメージする半熟卵」ではなかった、と。そこでその方はそのパッケージにある企業の連絡先に抗議の電話を入れた、と。そのことを「日記」として書くのに、購入したコンビニ店のチェーン名と購入商品の企業名を入れて、そのタイトルに「あそこの商品の半熟卵は『半熟卵』ではないので注意してください」と入れたと。そうしたら、その企業のその商品の担当者の女性が、このブログに謝罪コメントを入れた、と。その事実に驚いて、企業に対して賞賛の意味でその記事を、自ら目立つところにおいた、と。その目立ったものを見て、(すごいことに)閲覧者がその社員の写真を企業サイトから探し出してきて、それが容姿の良いお嬢さんだったと。そんな風に、この話題が有名になっていくカードがそろい、このブログは「企業に謝罪しろ」「オマエがおかしい」「半熟野郎」「記念パピコ」などというものでコメント欄が埋められていったということで。すごいね、その押し寄せる人間たちは万という単位のアクセスを引き起こしているようで、そこでたまたま目立つところにリンクしてあったわたしのところにも、ついでに寄ってく方がいらして、まあまあなんのおかまいもしませんで、と。
 ネット上での個人の場を集団で荒らす人たちに対しての考察なんてものや、事態の考察、管理人の対応の考察、なんてものは、まあ次々にやっている方たちがいらっしゃるので、へーへー言いながら読んでいるという状態でございます。
 「謝れ」「謝罪しろ」「オマエの脳が半熟だ」などと連呼する人たちの群れなんぞをながめつつ、わたしが思ったのは、半熟卵の定義って、誰が決めてどんな数の層で、その常識が決定されているんだろ、と思うこと。実際、お店で出される半熟卵ってのは、その店によって状態って様々じゃないか?とも思う。
 「あそこの商品の半熟卵は『半熟卵』ではないので注意してください」っていうタイトルがまずいんだ、謝罪しろ、ってのもあったけれど、わたしもここで言われた企業の半熟卵は、わたしの思う半熟卵では無さそうだ、ってことがわかったので、「はい、注意します」という感覚はある。もしも買うときは、まあそういうもんだろうと思って買うだろうな、と。だって実際、買わなきゃわからん状態になっているんだから、そうした商品レビューってのは参考になるよと思う。
 そういう意味で[言及]半熟卵の件 /honestaholicのめろんうま日記 ってのがとってもおもしろかった。
 半熟卵の半熟度合い、ってのは、どうやら家庭料理に端を発するってとこもあるんじゃないかと思う。そこでウィキペディア持ち出してきても、まあ限界はあるよな、とも思う。
 現実的なとこなんかでは、例えばテレビの料理番組で、鉄人が「これが半熟です(権威たっぷり)」とか、平野レミが「半熟ってこれくらいがおいしいわよ〜〜(ぎゃーぎゃー)」とか、スマップが以下略、ってのが結局のとこ、「オレの半熟はこんくらいの感覚だが、世間ではこうなのかもしれん」なんて感覚を持たせていくもんかもしれず、そういう根底のイメージをどこかで忘れて、インプットされた感覚のまま「これが常識だ」なんぞと言ったりするのかもしれないとも思う。
 わたしが自分の思う半熟卵なんてヤツを、ココで語ってみたりはしたものの、自分では全然作ってはいない。それはうちのガキ共は、なんでかわからんが二人とも、卵の黄身というものをあまり好まないから。ゆで卵は卵サンドだの野菜なんぞとサラダに、ってときには食べるけれど、どちらかというと白身を好む。それで白身はしっかり固ゆでを好む。息子に至っては、目玉焼きを食わなきゃいかんときは、黄身をマヨネーズだらけにしてマヨネーズの味でなんとか食うってくらい、まんまの黄身がダメ。刺身は食うが、その他半生系は卵を含め彼は基本的にダメ。なので、半熟卵ってのが食卓に上る可能性は無きに等しいわけで。夫はたったひとつかふたつの卵を自分のためだけにゆでろなんてことは言わず、そういや彼の半熟卵の好みというものをわたしは知らない。彼は別に特に卵料理を好むってことはなく、朝食でいったら、卵よりはベーコンだのハムだのソーセージだのを充実してくれ系だと思う。
 そして、すみません、わたしは鍋でたまごをゆでません。夫が以前ボウリング大会の賞品でもらってきた「ゆで卵器」を使います。チッチッチッチッチ、チーン、ってのが我が家のゆで卵ができあがる風景だ。このスイッチは常に「固め」に設定される。
 子どもの偏食は母親の責任、なんてこともあるかもしれないが、別に半熟卵を好まないからといって、それは偏食だのなんだのってしつけるような程度のことじゃないと思う。半熟卵を好まないからといって、それを誰かに否定されることになるんだったら、否定する人をほっとけばよろし。
 ってことで、家庭環境に半熟卵が存在しないうちの二人のガキ共は、そもそも半熟なんてことにさっぱり興味は持たないんだろうな。人間としては文字通り「半熟」だけどね。