リツエアクベバ

satomies’s diary

オイラ、おばちゃん

お若い時に。新聞で「若者文化紹介」的な文章を読むと、そのズレ加減に笑えたものだった。なんつーか、登場する単語とかってのは「アリ、アリ」なんだけど、そこに一致させていくための文章が「???」的なズレがあり。そことそこをつなげてそうなって、それをわかったフリして、それでもってそうやってなんかまとまった文章にして新聞に載せてくのってかなり無理が無いか?とも思ってた。なんかまとめ方がおかしいというか。でもまあ大雑把に言えば「概要はつかんで『そんなものとかこととかあるらしいよ』的なものは渡せるのだから、そりゃそれでいいんだろうな」と解釈してた。その上で、「新聞の一般紙でしかこういう情報が得られず、これに百パーふむふむとか思ってたらちとヤバイだろうな」と、思ってた。でも最近。ちとヤバイ。こうした文化層からはるかに遠ざかった田舎のオバチャン的自分を実感する。都会の若者だった自分ははるか昭和の彼方。少し前に感じることでも軽く10年前だよ実は、的なことも増えた。
それとね。自分が子どもだったり若者だったりした時に。自分の母親から「ほらアレ、アレってなんだっけ。ああ◯◯◯だ」的なことを言われたりした時に、「はあ???」。こう、なんか怪訝な顔というか、斜めに親を見ながら、「それって△△△△のこととか言ってんの?」と。「そうそう、それよ〜」とか言われながら、ぜんぜん違うじゃないか、全くまいるよなあ、ふう。的なこと。あったよね、あったでしょ、わたしはあったよ。
先日。それを立派なおばちゃんとして自分がやって、爆笑した。
テレビでつるの剛士が新しいバージョンの「ポケモン言えるかな」を歌ってるのを横目に見ながら「なんか新しいバージョンのポケモンの名前はおもしろくないね」と、ワックスつけてリビングの姿見の前でせっせせっせと髪の毛と格闘している息子に言った。そんなかーちゃんのねえねえくだらん話にたいして相手にもなってこない息子に、さらに続けて言った。「昔のポケモンの名前はおもしろかったのにねえ。えっと、ほら、デメキンギョとか」。
はーーーーっ、と、深く大きなため息をついてから息子が言った。
デメキンギョぉぉぉ??? コイキングでしょ!!!」
コイキング爆笑した。大爆笑した。デメキンギョってなんなんだよ。いやしかし、アンタはエラい。むちゃくちゃエラい。よくもまあ、瞬間芸のようにアレがコレとわかってくれたよなあ、と。すばらしい。
涙流して爆笑しながら、エラいエラいすばらしいと我が子を褒める母を、息子があきれけーったぜという顔で見る。わはは、歴史は繰り返すのだ。オメーもいつかはコッチに来い。
ちなみに。昔のポケモンでわたしが好きなのは「カモネギ」とか「エビワラー」「フシギバナ」あたりだと思う。アナログびんびんな名付けにいちいち楽しんでたものだった。今の時代の新しいポケモンはもう知らない。なんせ、オイラおばちゃん。

カモネギ エビワラー フシギバナ