娘が帰る時刻より少し前から、雨風がひどくなった。直接迎えにいくと連絡を入れて迎えに行った。
家から通所先まで5キロ弱。行きも帰りも「大雨と小降りとやんだ状態」をくぐり抜けて移動という感じだった。雨雲、局地的過ぎる。
娘を車に乗せる時に職員さんが「さっきからしゃっくりが出ています」と言った。娘は、ヒックヒックとしゃっくりをしていた。
わたしはわりとしゃっくりをする方だと思う。特に爆笑すると出やすい。酒飲んで爆笑して、止まらなくなると漫画の酔っ払いみたいで困る。酔ってない酔ってないと言いながら、ヒックヒックと繰り返すものだから漫画でしかない。息子はこの体質が遺伝したようで、からかうのはおもしろい。
しかし、娘のしゃっくりは。そういえば珍しいなと思う。たぶん通所先では初なんじゃないかと思う。はて、わたしは夫のしゃっくりを知らないなあ。
車の助手席で、ヒックヒックと繰り返す。赤信号のときに突然、「わっ!」と娘をおどかしてみた。「ひいっ!」と大きく驚いたので、止まったかなと思った。思ってドヤ顔で教えようかと思ったら。思ったタイミングで「ヒック」と言った。困った、ただおどかしただけの意地悪なやつに成り下がってしまった。
ごめん、とあやまる。「急におどかしてびっくりすると止まることはあるが止まらないこともある」なんていう曖昧な説明の理解は、娘には難しい。
家に着いてしばらくしたら止まってた。「止まったね!」と言って喜んだりしていたのだが。ちょっとすると、またヒックヒックと言っていた。今日はしゃっくりデーだね、とかなんとか言っていて。さっきからまた始まった。なんか本人、もう気にしてもいない。そのうち止まるだろう。