リツエアクベバ

satomies’s diary

法務局

法務局に行った。舅が亡くなって不動産の登記。申請は相続人でなくてもいいので。

法務局でいろいろな人の話が聞こえてくる。聞いてはいけない話なのだが聞こえてしまう。

父のときは。「兄はお金が欲しいんです!」と大きな声で叫んでいる人がいた。不動産の相続を兄弟でとかでどうので、そのあたりは聞こえないし、ひとんちのことなのでわからないし、特に興味があるわけでもない。とにかく何度も叫んでいた「兄はお金が欲しいんです!」。
結局、その叫びを打ち消すくらいの勢いと声量で「それは法務局には関係ありません。弁護士さんに依頼してください」とのこと。なんか、なるほどだった。

今日、小さなおばあさんがいた。何度も何度も登記申請の窓口のひとに聞いていた。すぐそばでわたしは書類を揃えていた。
住んでいる土地の権利書をなくしたのだそうだ。「権利書は再発行はできない。登記簿謄本があるから、権利書がなくても土地の売買はできる」。
受付の人はイラつきながら何度も言う。小さなおばあさんは、それを聞いて下がるのだが。またすぐに受付に行って「権利書がない」という。

喪失感と不安でいっぱいなんだろうなと思う。あのおばあさんに届く伝え方はどんなものがよかったのだろうと。そんなことを思いながら帰った。