昭和大学病院の相良博典病院長がロイターのインタビューで語ったこと。
昭和大学病院では、患者の3割程度はワクチンを接種しても感染しているという。ワクチン接種当初は抗体が高いので感染しにくいが、時間が経てばい抗体は下がっていく。同院長は「抗体の持続する期間は、それほど長くないのではないかという印象を持っている」と話した。このため、日本でも一部の国のように、もう1回ワクチン接種する必要が出てくる可能性もあるという。
インタビューが紹介されている動画。
「我々の病院の入院患者さんのだいたい3割くらいがワクチン接種をしている人たちです」。
twitter.com昭和大学病院の相良博典病院長によると、中等症の患者が入院できないなど、東京都内の病床逼迫状況はかなり厳しいという。 pic.twitter.com/zJobeMNwBG
— ロイター (@ReutersJapan) 2021年8月4日
ふたつの報道
同じインタビューなのだろうが、「患者の3割」と「入院患者の3割」では受け取り方がちがう。
「患者の3割」は、「感染が確認されていて、この病院にかかっている人の3割」と単純に解釈してしまう部分がある。
それはこちら側の思い込みと、「コロナ患者には軽症や無症状者が存在する」「ワクチンは重症化を防ぐ」というこちらの知識を勝手にこのインタビューに入れ込むところからくると思う。
動画のほうでははっきりと「入院患者の3割」と言っている。ニュース患者、つまり中等症以上で入院を余儀なくされている方の「3割」。つまりワクチンは重症化を防げていない。
しかし動画のほうは、そのことについて「言いっぱなし」で終わってしまっている。このことについて話されたことは文章の記事には紹介されている。
このインタビューは、この文章としての報道と動画の報道、どちらかだけでは伝わらないところがある。
それはその両方にも削られてしまったところがある可能性があるのだと思う。