リツエアクベバ

satomies’s diary

4月30日

看護師さんに手紙書こうと思って。手書きで書くけど、下書きしなきゃなと。で、いっかと思ってここで下書き。

手紙

退院から一週間が過ぎました。夫も退院し、家族がゆっくりと日常を取り戻しています。
これもみなさんの、日々のお仕事のおかげです。本当に感謝しています。

「わたしはこの感謝の思いを一生忘れない」と、タカダさんに言いましたら、「ここ出たら三日で忘れる」とおっしゃいました。そのくらいしあわせでいろよ、と解釈しましたが。なめんなよ、です。わたしの感謝は限りなく濃く、しつこいです。

本当は、お一人お一人のお名前を全部メモっておきたかったです。看護師さんという一括りでなく、わたしはお一人お一人に思い出と感謝を持っています。

娘が時々「かんごしさん」と言ってにこにこします。「優しかったね」と言うと「うん」と元気に答えます。
「コロナウィルス!」というと、うつ伏せに寝てドヤ顔をします。
オオシマ看護師さんだったか、娘を「ちっち」と呼んでいて。娘はいたくこの「ちっち」が気に入ったようで、「ちっち」呼びを要求します。

退院後の体調ですが。金曜日はちょっと動くだけできつかったので、ほぼ座って過ごしました。家事をしてくれる息子が、わたしが入院してからのことを話し続け。それをずっと聞くくらいでその日は終わりました。食事の準備や後片付け、お風呂の準備など、息子が全部やってくれるのをただ見ていました。酸素濃度はすぐ93や92になるので、深呼吸を繰り返していました。

深呼吸をずっと繰り返すより、こっちの方が合理的じゃない?と、ストローを短く切ったのずっとくわえていたりしました。スースースースー、積極的に呼吸する。このストロー作戦は絶大な効果がありましたが、ストローがヘナヘナになる頃には、そんなものがなくても日常的に96以上が出るようになっていました。

また、体がとても冷たい感じがしました。寒いのではなく寒気でもなく、ただ冷たい感じがしました。お風呂に入るとそれがとてもよくわかります。

この冷たさは数日後には消えました。夫も帰宅後、「体の冷たさ」をやはり特に入浴時に言っていました。ゆっくりよくなるから、と先輩ぶってみました。入院中に動いていなかったことが関係するのか、わたしたちにはよくわかりません。

立って歩くときの「変な体感」は、少しずつ薄れているように思いはしますが、まだなくなってはいません。「新幹線の中を歩く感じ」「新幹線のトイレ待つときの感じ」と言うと、夫が「それそれ」「わかるわかる」と言いました。

娘が時々「しんどい」と言います。元気でよく食べなので、どこがどんなふうにしんどいのかなあと思って。もしかしてと思って聞きかたを変えてみました。

頭痛い? あたまいたくない
気持ちわるい? きもちわるくない
歩ける? あるけない

ああ、要するに。この立って歩く時の変な体感のことかなと思います。ゆっくり回復させていこうと思っています。

わたしは、家の近くのポストやゴミ捨てあたりの移動で、なんだか心臓がバクバクしました。息子が全部やってくれると言いましたが、いやちょっとやってみたいと。それで水曜日にやってみました。
戻ってきてすぐにパルスオキシメーターで計測。酸素は97、心拍数が100あたりにいくかな、くらいです。なので少し自信をつけて、年寄りのウォーキングのような歩き方で少しずつ動く範囲を広げています。

まずスープや味噌汁から、と言う感じで調理を始めました。いちいち子どもたちが感激してくれるので、とても楽しいです。パスタや蕎麦など少し簡単なものから始め、そろそろまともにおかあさんのご飯が復活します。
無理しないよう、適度にやっていこうと思います。

変異株についてですが。保健所に問い合わせたら、三人とも変異株だと言われました。ただ変異株の感染者が急増しているので、変異株としての対応はなく、また型の解析などの情報までは入らないとのことでした。

どこでどのタイミングで家を出るか。ずっとそろそろ一人暮らしを、と言っていた26歳の息子は、去年の春からコロナになんだか出鼻をくじかれていました。
今回、一人残された家で暮らし、家族の帰宅を迎え入れ。そうした大仕事を終え、「物件を探す」と言う作業を開始しました。なんだかそれを、清々しい気分で眺めています。今回のことで、なんだかとても成長した息子が家を出るというのは何か卒業式のような感じがします。

今日30日、わたしは誕生日を迎えました。生きててうれしい、帰れてうれしい、世界が本当に美しい。
みなさんの日々のお仕事は、直接わたしの、また看護を受ける人々のしあわせにストレートにつながっています。
病院の方向に両手をふって、盛大に感謝を伝えたいです。

ありがとうございました。わたしはとてもしあわせです。
病棟での日々に出会ったお一人お一人を、わたしは一生忘れません。
ありがとうございました。

(うーむ、なげーわ。便箋何枚になるんだろうか、迷惑な感謝爆弾だ)

たんたんたんたんたんじょうび

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ロウソク6本。つまり還暦!
ああ。還暦を迎えられずに死ぬのかと思ったあの夜のわたしに「ケーキ美味いよ!」と言ってやりたい。

今夜のご馳走は、「おかあさんのカレーの復活」でした。玉ねぎとキャベツを山ほどと乱切りニンジンを水少なめにした圧力鍋に入れて、ぎゅうっと煮込んで野菜の水を出す。ゴロゴロいっぱいお肉を焼いて、野菜クタクタの圧力鍋に入れて再度加圧。レンジで茹でたジャガイモと、カレールーとガラムマサラ混ぜて弱火で。ああ、美味かったぜ! 日常バンザイ!