コロナの新規感染者数が増加。じわじわと増えている中で、あっちでこっちで宴会やってた役人の話が出てくる。
またそれをどう思うかというインタビューを街中で行い、ちょうどよく馬鹿がつかまってもっともらしくしゃべる。「そういう人がそういうことをやると、こっちも遊んじゃう」。いや、やらなくても遊んでるだろ。
春休みで旅行者が増えているそうだ。経済はまわるのだろうけれど、旅行に行こうとする感覚が、すごいなと思う。子どもが子どもの年齢だったら、うちも旅行に行ったんだろうか。
いや、行かなかっただろうと思う。「家族がインフルエンザに罹患したら、登校を控えてください」と言われる学校に、娘が通っていたことを考えると、やはりふつうの家庭より慎重になると思う。
今回の新型コロナという病気は、ひとりの感染者が出ると、その周囲の人間の「社会的な影響」が大きい。
「春休みなので旅行に行きました」と、向けられたマイクに答える家族連れの、その両親の仕事先はどんなものなんだろうとつい思ってしまう。
娘の事業所の所長は、もう一年くらい電車に乗っていない。とにかく感染予防の自己管理を徹底している。事業所と利用者を感染から守ることを、とにかくずっと考えているのがよくわかる。
コロナに関わらず、所長の姿勢をリスペクトしている職員さんたちの思考は、所長を見ていれば推測はたやすい。
そんなのを日々見ていたら、旅行なんてうちでは考えられない。
ただ。自分が独身で、都会の実家にいたら。どうだったんだろうかとは思う。たやすく行き来できる盛り場で、往来する人の流れの中で、自分だけ踵を返して外食無縁になれただろうか。
今の自分の状況だけで、他者をわかるわけじゃない。
でも、わかるわけもないからこそ、自分のおかれた場所でこつこつ生きるしかないんだよなあとも思う。