母から電話、iPadで困った。
- いつもの画面にならないの
- メールが読めるんだけれど、送れないの
今、どんな画面になってる?
- いつもの画面
いや、だから。背景はどんな?
- いつもの。
ぜんぜん、わからん。メールをテスト送信してみる。
- 出た。
そこから返信して。
- できないの。
受信してるということは、ネットはつながってるってことか。じゃ、とりあえず再起動しようか。
- わからない。
(再起動はクッソ何度も教えたんだけど。必要がないと忘れるんだな)
じゃ、上の右のところにあるボタンを長押しして。
- ボタンなんか無い。
いや、あるんだけれどな(必要がないんだろうな、あと「ボタン」はもっとボコッとしてなきゃボタンじゃないんだろうな)。
ぐるぐると電話の指示を繰り返す。要するに「いつもの」感じが狂うと戻れないみたいだ。あと、キーボードの表示に何か起きている感じがする。
真っ暗になった真っ暗になった、というので。急に何か起きたかと思ったら。トップボタンの長押しができたようで、なんとか再起動に成功する。それでもとにかく「いつもの」ではないらしい。
なんか口頭のやりとりに疲れた。明日、行ってくる。行った方が早い。
わからない、を繰り返しているが。それでも90近い人間が操作しているんだから立派なもんだと思う。もう少しトラブル時に学習してほしいのだが、「わからないの」と言えばなんとかなるのだから解決すればそれでいいんだろう。
母に「わからないの」と言われると、いつもイラッとする。これは嫉妬だと思う。お嬢さん育ちだし、父はそこそこ性格に難はあったが女房を守る男だったし、娘も小さい頃から頼りになった。羨ましい、本当に羨ましい。わたしは、父も母も姉も、素直に頼れる相手ではなかったからなと思う。「わからないの」と言って相手にしてくれる人間は家にはいなかったし、おかげで解決を学習するスキルは充分身につけた。でも、「わからないの」と言って待ってればいいのって、くっそ、羨ましいよな。と思うんだと思う。
でもまあ、生育歴や環境なんて運だし。力は身につけたもん勝ちだし。あと、母はもうすぐ米寿なんだから頼ってればそれでいい。イラっとするのはわたしの小ささなんだから、年をとった母に罪はないだろう。
片道1時間半、滞在1時間半ってところ。すっ飛んで移動する。何より機器が心配だ。つくづく機器ラブだと思う。