リツエアクベバ

satomies’s diary

夢に戻る

昨日見た夢?今日見た夢? 昨夜寝てから今日「起き上がる」まで見ていた夢。

夫と娘と、なんかぬるいコンサートに来ていた。小ホール、客はまばら。出演者のつきあいだったようで、ピアニストの友達がステージ上からわたしに視線を合わせてくる。

夫が「じゃあ行くから」といって席を立つ。(え?なんか用事あったっけ)と後に続く。夫は小ホールを出てどんどん進んでいく。外に出たら公園のような場所で(ああ、そうだった)と思い出す。公園内に野球場が隣接していて、夫は最近野球を始めたのだった。そこまでそこそこ歩いてついて行き、じゃあねと手を振りわたしは小ホールに戻る。

小ホールでは休憩時間に入っていて、娘がいない。たいがい娘は動かない。そこで動かずに待っていてくれる。しかしわたしは、娘をずいぶんと待たせてしまった。外に出て野球場まで歩いていくと思ってなかったから、娘に「待っていてね」とか言わなかった。いや、コンサートが続いていたからいいと思ったんだ。いやそれはいいわけだ、娘がいない。

ホールの外に出て娘を探す。建物の外は公園だが建物の内部は小ホール以外にはテナントビルになっている。その、ショッピングセンターのようなところを探す。駅ビルのように入り組んでいて、あっちにもこっちにも行ける。どこを探していいのか途方にくれる。

知ってる人に何人か出くわすので、娘を見たら知らせてほしいと頼む。「ちぃちゃんはしっかりしてるから」と普段言う人にばかり出会う。(あら、この子もけっこうやらかすんじゃない)という表情を見ながら(そうだよ)とか思う。いややらかしたのは娘じゃない、わたしだ。

どこを探していいかわからないから客席に戻ってみる。休憩時間内にみんな座る場所を変えていて、座席の景色がまるで違う。こんなの娘には絶対わからない。これじゃ娘が戻ってこられない。

なんで夫は野球に行ったんだ、そもそもあの席を立つときに「じゃあ行くから」だけじゃなくて、ねえもっと、もっと違うパターンだったら!ねえ!

と、思いながら横を見ると夫が眠っている。夢の中の夫は休日に体を動かして過ごそうというのがおかしくない程度に「若い姿」だった。隣で眠る夫は白髪だらけのジジイだった。

なんだ夢か。でもわたしは娘をさがしに行かなきゃ、だってまだ見つけていない。戻らなきゃ。

わたしは再びわたしが作り上げた世界に戻り、「わたしが作り上げた建物」の中を走り回る。エスカレーターがなんかアスレチックの遊具みたいで、乗るのも降りるのもかなり苦労する。こんなエスカレーターは娘には絶対無理だと悲しくなる。どこに行ってしまったんだろう。どこに行かせてしまったんだろう。わたしは絶望する。

隣のジジイが起き上がる気配で今度はちゃんと目が覚める。ああ、もう戻れない。まだ探しに行かなきゃならないのに。見つからないのに。

ということを夫に全部話して、やっとわたしは現実の朝の中にいる。夫はジジイだし、娘は当たり前のように自室から起きてきた。でも、見つけられなかったなあという気持ちだけ残っている。娘に「ごめんね」と言いたいが、混乱するので言えない。