リツエアクベバ

satomies’s diary

4回目

今日は夕食時に「水曜日のネコ」を飲んだ。4回目の水曜日。
なんでいないんだろう。死んだんだっけ。
小さな小さな子猫が若者になって走り回って、中年になって落ち着いて、オムツして給餌して介護されて死んだ。人間が80年くらいかけてやることをたった18年。
「思い出」に対する思いをどの時期にかけていいのか、混乱する。

いろいろなものを片付けたり、処分したり。まだやっていないこと。病院に行くこと。

かかっていた動物病院は非常に良心的なところでして。飲み残した薬を買った値段で引き取ると言う。こては処方される度に言われた。
一錠160円の薬が、うちに数千円ほど残っている。わたしはいつも、まとめ買いをしていたから。

斎場に行く前に病院に立ち寄った。家を出る前に立ち寄る旨、電話を入れた。
病院に着いたら医師が「言い忘れたことがあったから、電話を切ってすぐかけ直した。もう留守電になっていた」と言う。「薬を引き取るから、と言い忘れた」と。

なんかちょっと笑ってしまって。「わたし、また来ますよ」と言った。
「今日は最後に会って欲しかったから寄ったから」「わたし、また来ますよ」。
ほらあれだ。菓子折りみたいなのを持って、お世話になりましたとか、そういうやつ。

医師が優しく微笑んで、「すぐじゃなくていいから、落ち着いたら、薬を持ってきてくださいね」。

「落ち着いたら」。落ち着いた、かなあ。でも、薬を持って行ったら、なんかもう、終わっちゃうなあ。

とか思って、まだ行ってない。
診せる猫がいなくて、もうあの夫婦に会う機会がなくなるんだなあと思うと、しみじみ淋しい。