リツエアクベバ

satomies’s diary

日曜日

日曜日(6月16日)

天気がよくなるということなので、梅や杏を収穫しようと朝から準備。別に農家なわけでもない。植木屋も頼んでいない適当な庭木でも実はなる。梅は実家の、杏は一昨年買った小さな苗木が去年からたくさん実をつけたもの。

夫と何がいるか何をどのくらい買うかとか話しながら、メモ。書く手が止まる。あのね。

なんでなんだろう。なんでなんだろう。全然関係ないのにいちいち思いつく。もうしなくていい、もう必要ない、もうもうもうもう、ないないないない。
お砂糖とか氷砂糖とか、果実酒用のお酒とか。買うものいっぱいあるじゃない?
もう、もう、もう、猫の医療費が要らないの。だからなんでも買える。もう。
なぜ、なぜ、たかが砂糖だ酒だでこんなことを思う。つらい、つらい、つらい。せつない、せつない、せつない。

そう言って堰を切ったように溢れ出して泣く。

娘の時もそうだった。ダウン症だと言われた。告知の時期、受容の時期って、なんでないないないない、ばかり思いつくんだろう。ダウン症だって、知的障害だって、これができないかもしれない、あれができないかもしれない、ないないないない。
娘のことは杞憂ばかりだった。それでもってあの子は生きてる。でも、ぷっちゃん死んじゃった。つらい。

夫は苦しそうな顔でわたしを見つめる。それから「そうだね」と言って話す。そんな彼が好きだと思う。

梅は去年豊作だったが、今年は実が少なかった。梅酒はやめて梅シロップ。杏は山ほど取れた。コンポートと杏酒。

記録

気持ちの記録を文章化。自分の思いを手のひらに集めていく。
亡骸の写真。斎場に行く前に花を綺麗にして写真を撮ると息子と義妹に約束した。棺も写真もとてもきれいにできた。医師に会わせたかったし、見せたかった。

でも。他の人に見せるには亡骸の写真で。これは本猫は嫌なんじゃないかと思ったので、花がきれいだとわかる加工を画像に施す。

娘が日中、唐突に「ぷっちゃん」と言う。ああ昨日お寿司食べたからな、経験が決着に向かっているなと思う。

「ぷっちゃん」 死んじゃったね
「ぷっちゃん」 かわいかったね
「ぷっちゃん」 もういないね

これで娘が経験の消化不良を起こす可能性が低くなったなと思う。自分からサインを出してくれて助かる。

黒猫

amazonで黒猫を探し続ける。ステッカーを買う。

空気を撫でる

ダイニングテーブルの下に入って、ひっそりと足元にいることがよくあった。日常的に普通に自分の位置に座りながら、そっとテーブルの下を見る。
誰もいない。なにもいない。でも、そっと空気を撫でる。
「宝石になった日」をトップ曲に、思いつくままBUMPのプレイリストを作る。


BUMP OF CHICKEN「宝石になった日」