リツエアクベバ

satomies’s diary

延命

92の義父、86の実母。
今は元気だが、将来のこと。大事なこと。
先が見えた場合、延命はしないでくれと本人の意志。

同世代の友人の話。親御さんがある日倒れ、救急車を呼んだ。
ばたばたの中、延命するか聞かれた。
「突然聞かれたら、助けてくださいって言っちゃうよ」
結果、死ねなくなった。意識がないまま、何年も。
「覚悟っているよ、ある日突然そんな日が来ることがあるんだよ」

その話をして、実母と姉に聞いた。
「おねえちゃんが来るまでもたせたい、って、それで死ねなくなることはあるのかな」
姉が「待たなくていい」と言った。

義父も、同じような延命をどうするかの意思確認の話は出る。
義父の場合は、わたしは実子の判断に従うだけだ。

そう思っていた。いろいろ、わかったつもりでいた。
でも今。そのときになったら自分、あやしいかもな、と思い始めた。

猫が。たぶん、近いうちに死ぬ。
トイレが自力で困難になり、週末から犬用の紙オムツをしている。
もう自力で食べないし、飲まない。
わたしは。強制給餌でこの猫の命を伸ばしている。
わたしは。自然に死んでいくことに強く抵抗している。
猫の顔を見れば。
押さえつけてでも、水分を、食べものを、与えたい欲求に震える。

母の延命を望まないということが、その時にわたしはできるんだろうか。
急に怖ろしくなってきた。

今日、義妹と話した。
いろんなこと、義父のこれからとか。
で、わたしは猫が死のうとし始めたのを邪魔するのはもうやめようと思うと言った。

液状のフードがまだある。
それがあるうちは、たぶんまだこの猫の口に放り込もうとすると思う。
でもわたしは。受け入れていかなきゃいけないとこにいるんだな。

ああ、つらい。ああ、つらい。
つらい、つらい、つらい、つらい。
でも人生は続く。がんばる。