今日、知的障害をもつ高校生の子のかーちゃんと話してた。
知的障害をもつ子の「学校」と「その後」のこと。
で、なんとなく話してたことまとめておく「日記」
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学校を卒業するのって、怖くない?
わたしは怖かったし、すごく不安だった。
学校ってさ、高等部の卒業まで知的障害持つ子は「ここにおいで」って場所が確保されてる。金もたくさん動いてるし人手もたくさんある。
一年がきちんと計画化されていて、いやっちゅーほどお便りっていうプリントが腐るほど来る。足並みそろえてる仲間もたくさんいる。
安定してる。
でも、12年経ったら出なきゃならない。
出たら行くとこ、決めなきゃならない。
学校ほど金は動いてないし、学校ほど人手もない。
いろんな事業所があって、その個性の見方もよくわからない。
不安だった。
うちさ、今年の春から「卒業して10年目」が始まったんだ。7年目が始まった時「同じところに6年(小学校)が最長だったな。そこ越えるんだな」と思った。
今年で10年目が始まった。あと数年で学校にいた12年も超えるんだね。
学校を卒業してわかったことはある。来年が変わらない、ってことの安定感は大きい。職員の変動はある。退職があれば新入りもくる。でも学校のようにガラガラと四月に変わるわけじゃない。
「教室」のように、居場所がころころ変わるわけでもない。いつものように、という生活がある。
教育機関じゃないけどさ。この9年すごく育ったなと思うことはたくさんある。
もともと言語能力は高い方ではないが。ボキャブラリーが増えた。話す内容も増えた。学校ほど時間割がせわしなくない中で、仲間と話す機会と時間が増えたかららしい。
拒否すると許容する、と。人間関係で起きうる態度のバリエーションのメリハリが出てきた。特別支援学校は生徒集団に関わる大人が多すぎて、集団の仲間感覚が育ちにくくなってるところがあったんだろうな、とも思う。
自分が関わる作業において、それなりに熟達していくわけで。そのことが自信につながっていってるのが見ていてよくわかる。
よくないことは。確実に言えるのは「運動不足」。これは知的障害関係なく、学校と卒業後にみんなが感じることなんだろうね。
日常的に「体育」って時間があること、「体育」を行える設備があること。
これってすごく贅沢なことなんだな、としみじみ思う。