リツエアクベバ

satomies’s diary

髪の毛とかヘナとか

「50代 ロングヘア」で検索すると、いろいろひどいことになる。「ありか?」とか「痛い」とかの言葉が飛び交う。思わず笑ってしまうのは「節約型」という言葉。女としての投資的金額を捨てた上での「美容院に行かない成れの果て」の上でのロングヘアという意味らしい。
わたしの髪の毛は長い。とても長い。ありか無しかは知らん。長い髪に対して「痛い」と言われるような扱い方はたぶんしてない。そして堂々とこれだと思うが、「節約型」としてのロングだと思う。節約するというか、美容院に行かなくなって長いこと経つのであそこに払う紙幣がいまやもう惜しくて仕方がない。前髪を時々切り、くるくるとまとめて裾を時々切る。定期的にヘナをかける。あんず油を毛先につける。日常的には髪はまとめている。
ヘナはとてもいいと思う。わたしはとてもいいと思うが、周囲には誰も定着しない。染める時間が長いことや、白髪が多くなると赤くなり過ぎることとかが嫌われる理由らしい。ヘナを練って手袋をはめた手でべたべたと髪に塗る。キャップをかぶって二時間放置する。よくすすぐ。それだけだ。おでこだの生え際だのヘナがついた皮膚はオレンジになるが、すぐ洗えば落ちる。植物染めなのでついても特になんてこともない。最近はおばはんの生え際がうっすらオレンジなんぞ、どこの誰が気にするものかという気にもなってる。一生懸命ガードすれば生え際がオレンジになることもないが、オレンジにしてしまっても風呂に入ってる生活してればそのうち落ちる。べたべたと髪に塗って、長い髪をぐるぐると巻くとべたっと頭にはりついてくる。ロングヘアで不便が無い、というより長いほうが扱いやすい。
ヘナはヤバい。パーマがかからなくなる。ヘナのトリートメント効果で髪の毛がばんばん丈夫になるらしく、髪の毛にパーマ液が浸透しないということらしい。家族が行きつけの美容院が以前けっこうがんばってくれた。やり方次第でいけるというチャレンジを続けてくれた。結論はかからないこともなかったが、なんか割が合わない感じがしてやめた。さんざんヘナ使用を続けてきたわたしの髪の毛にパーマがかかったという到達点は「ハードな液を使って一度かけて数日後にまたかける」というやり方で、そして手に入れた髪の毛は「力の無いゆるふわパーマ」だった。パーマとヘナとどっちを取るかという選択肢になるんだと思う。わたしはヘナを取って人生からパーマを捨てた。
ヘナはヤバい。白髪のみが染まる。ヘナをかけた人の髪を見ればその人の白髪分布がわかる。最近若い子から「きれいな茶髪」と褒められることが増えた。最初は「これは白髪だ、これはヘナだ」といちいち言っていたが、若い子には関係の無い興味も無い話だということがよくわかった。ので最近は「うふふ」とだけ返す。笑えたのは娘を連れて行った美容院で若い美容師に「わあずいぶん髪色明るくしたんですね、イメチェンですか?」と言われたこと。この若い美容師がヘナに気づいていないのか知らないのか、わたしのヘナ歴をよく知っている店長が後ろでアワアワしていて本気で笑えた。(ちょっと見ない間にすげー白髪増えたなオメー)という声が素直に上がるほど、わたしの髪の白髪の割合はどんどん大きくなってきている。ただ、どうもわたしの髪は白髪が真っ赤には染まらないらしい。赤やオレンジというより赤銅色っぽい。これでなんとか真っ白になってもいけるかもしれないと思う。真っ赤になるからいやだという人も多いので、ちょっとほっとしてる。インディゴを重ねるのもめんどくさいし、ずっと純粋ヘナを使い続けてきたので混ぜ物ヘナは今更使いたくない。
最近のネットは便利だ。髪の毛のまとめ方の動画がたくさんある。なかなか飽きない。こっちにまとめたりあっちにまとめたり、楽しい。ただし要注意ポイントがある。お若い方の「ゆるふわ」に騙されてはいけない。お若い方のまとめ髪のゆるふわは、50代ではただの「やつれ髪」だ。おくれ毛なんてもってのほかだと思う。
ヘナは最初は生協から買った。ドラッグストアで買ったこともある。結局マハラニヘナで落ち着いた。年度の古いのをキロ買いして一回300円程度で染められた時期が長かったが、そうしたセール品が無くなってしまって残念。

アートビーング オンラインショップ マハラニヘナ