リツエアクベバ

satomies’s diary

朗報!!!ついに復刊へ!!!

「大人をも魅了するレア絵本。中江嘉男×上野紀子『宇宙遊星間旅行』(56票)が、ついに復刊!」 この件名で復刊ドットコムから来たメールを見て、思わず「マジかよ!」と声が出ました。なんて素晴らしい。世の中捨てたもんじゃない。

復刊ドットコム■『宇宙遊星間旅行』(最終得票数 56 票)
http://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68322789&tr=s

以下、2005年に書いた、この絵本の紹介文。(宇宙遊星間旅行 /S嬢のPC日記)

芸術性の高い「絵」

絵本というより、「画集」です。ネタバレといえばネタバレなのですが「花が咲く土星」の絵は圧巻です。

ストーリー性の高さ

主人公のチコは斜視であることを気に病み、そのことを人に見せないようにするためにいつも望遠鏡をのぞいていました。ある日、望遠鏡はチコの目に張り付き、離れようとせず、チコに次々と光景を見せていきます。そしてチコは、ある「星」と出会います。「星」はチコに大切なことを教え、そして宇宙のひとつの法則と共に去っていきます。「星」が最期にチコに伝えた一言は「見うしなわないように」というものでした。

「星」が伝える言葉の「哲学性」

「星」はチコに、「光速より速いもの」という存在を教えます。光速より速いものとは、誰もが持っている力です。それは「思考速」というもの。

星 :思考速というのは知ることではなく 思いをめぐらす速さのことです。想像する力 これは光速でも追いつくことができません。
チコ:思うことに速さがあるの?
星 :あります。たとえば 太陽の光があなたの眼にはいるまでに何分かかかります。でもあなたが太陽と思い浮かべるのに一秒もかからないでしょう。(本文より引用)

ページの合間に解説がさりげなくおかれている

本文中で出てくる語句に関して、科学的な説明が記載されています。

2005年にこの文章を書いた時もそうだったのですが、この本は語ろうとするとオノレの未熟さに恥ずかしくなる気持ちがわきますね。使い古した言葉で言えば、「自分を見つめる」みたいなとこなんだけれど、静かな静かな遠くから概念をばらした形で自分に近づく、という感じかと(ああ、陳腐)。要するに総合芸術ですね、科学と美術と哲学との。
本棚からこの本を出して、丁寧に丁寧に読みました。ああ、やっぱり素晴らしいね、この本。もうすぐ君の妹に会えるからね。はい、注文しました。amazonで予約受付が開始されており、8月に手元に届く予定だそうです。復刊ドットコムからの注文もできたんだけれど、えへへ送料ケチっちゃった。ちなみに復刊ドットコムのサイトからの注文で表示される在庫数が日中は40冊以上あった記憶があるんですが、復刊ドットコムからの復刊お知らせがあった当日だというのに、夜8時の段階でもう在庫は21冊になっていました。amazonは予約受付で在庫数が出ないんだけど、無事購入できるのかなあ、ちょっと不安。