リツエアクベバ

satomies’s diary

男の子たち

2011年1月9日更新分「部活の試合」

男の子たちのドラマ。↑を更新してから2週間後くらいだったか、この子たちが先輩も加えてどやどやとわが家にやってきた。彼らのわいわいガヤガヤにちょっと加えてもらって、おしゃべりをした。「ブチョー」本人に↓の時のことをいろいろ聞かせてもらった。

2011年1月9日更新分「部活の試合」
「ブチョー」のミスの連続が始まったのは、相手の子の足がつってから、なんだよね。足の指先のあたりがつったみたいで、痛そうにしてたシーンがあった。まあある意味チャンスだよね、そしたらミスが止まらなくなったんだ「ブチョー」。相手がポイント取ってサーブを出すのに、足をかばうような数秒がある。その時にそれを見ないようにしながら、なんとも言えない顔をするんだ「ブチョー」。そしてミスをする。こういう動揺は、なんかこう、じんとする。いい子だなあと思う。勝てて良かった。

試合中に試合相手に「だいじょうぶですか?」と聞こうかと思ったと。ただ、聞いちゃいけないと思ったし、聞いたら負けだと思った。試合を続けることが相手の意志なのだから、こちらは普通に試合を続けることだと思ったと。そして見ないようにしようと思った。痛そうにしそうな瞬間に目を背けた。でも、見ないようにしようとしてもダメだったとか、そんな話だった。
この話をしながら聞きながら、他の男の子たちが先輩の話をする。試合の応援に来ていたOBの先輩が、相手の負傷に気づいて「チャンスだ」と言っていたと。「ああ、それはわたしも聞いた」と答える。相手が足の痛みを表情に出した瞬間に「チャンスだ!そこを攻めろ」と。ああいうときに攻められないのはどうのという話だったと聞かせてくれる。それを実に複雑な表情で教えてくれる男の子たちがなんというか微笑ましい。
「いや、いろんな考え方があるんだよ。試合というのはそれくらい『勝つ気』が無いと駄目なんだって、そういうのもまたあると思うよ」と答える。こればっかりはね、ある意味哲学だからね、美談ばかりを追っかけるわけにもいかないし。ただこの子の、この「ブチョー」のいいとこは、ものすごく素直に葛藤するとこなんだと思う。それが本当によくわかるシーンだったと思う。
この話とは別なことでこの「ブチョー」、「あなたはたった一人で立ち向かっていたんだねえ」って話もあって。そうなんだろうなそうなんじゃないかという状況を息子から聞いて、「周囲の人はいろいろ言えるけれど、あの子はそれにそのことに対してたった一人で立ち向かっていたんだよ」って息子には言ってた。これは推測でそうだろうなと思っていたけれど、偶然「ブチョー」が親御さんと話をしているのを聞いた時に、とても強い口調で答えているのを聞いた。「あのね、あの時あなたの言葉を聞きながら(ああ、あの件に関しては、あなたはたった一人で立ち向かっていたんだねえ)って、思ってたんだよ」と伝える。
その後、全然違う話の流れから、また、この件にふれる話が男の子たちから出てくる。(オメーら、だからよー、その件はそんなに簡単なことじゃないんだよ)と思った。でも「ブチョー」は沈黙する。アンタはホントにいい子だねえと思いながら男の子たちの会話に口を挟む「あら、そんな簡単な話じゃないのよ。い〜ろいろあるのよん」。呑気な口調に息を吹き返すように「そうだよ、いろいろあるんだよ」と笑顔混じりに言ってた。そうだよなあ、キミはよくがんばっているよ、と、思った。
そして今。この子がまた、起きてしまったことの前で乗り越えなければならない課題を突きつけられてる。その事件というかなんというか「コトが起きた」話を息子から聞いた時に、うわっと思わず頭を抱えてしまった。ヤバい、ヤバ過ぎる、あの子の心はだいじょうぶだろうかと、うわっとかわーとかひーとかピーとか口に出してわんわん言ってたら、坊やに怒られてしまった。輪の外のオバチャンがひーだのピーだの言ってたってどうにもならん。イラッとするのも当然だろう。ううう、と、我慢する。
「コトが起きた」日の翌日、「ブチョー」がいたたまれない様子だったという話を息子がする。わたし、泣く。あの子は、一人で、すごく素直に非常に痛ましく葛藤しているのかと思うと、とてもつらくなる。あからさまに涙声では坊やもイラッとするだろうと、台所の隅で泣く。坊やはもう怒らなかった。
それから息子に解説をする。今日はこれこれこういうシチュエーションだったから、「ブチョー」はいたたまれない様子を隠し切れなかっただろうと思う。でも明日からはそんな様子は見せなくなるだろうと思う。あの子はがんばると思うよ。みんながんばれ。