リツエアクベバ

satomies’s diary

地震

午前中は娘が通った特別支援学校にて高等部の卒業式に出席。昼食を食べて最寄り駅まで戻り、そこでぷらぷらとお店を見て歩く。目的は靴。欲しい靴があるお店が近所の大手スーパーのテナントにあって。でもそれを買う前に他の靴屋も見たかった。ふふんふんふんと、結局(やっぱあっちの靴がいいよな)と思ってそっちに向かって歩き出す。いつもと違う道だった。
バスが通る道を歩いていて、最初に気づいたのは「怖い!」という声だった。声のする方を見ると、電気の消えた薬局の中で白衣を着た人が数名見え、ひとりがしゃがみこむようにひとりがかばうようにしながら「大きいよ」と言ったのが聞こえた。地震?と思って電信柱を見たら、電線が揺れていた。と思ったらぐらぐらと来て、立っていられなくなった。
ヤバい、と思った。外でこんな揺れかたをしている光景を見るのは生まれて初めてだ、と思った。とうとう来たのか、ここから始まるのか、と思った。子どもの時から「関東に大きな地震がいつか来る」と叩き込まれてきた。叩き込まれてきたのだけれど、もう何度も関東以外の大きな地震の被害を呆然と見つめるばかりだった。今度はとうとう来たのか、と思った。わあ揺れた、おさまった、とかって結果になることが見えないような不気味な揺れだった。上を見上げて落下物の危険が無いか確認し、しゃがみこんでガードレールにつかまっていた。地面は不気味にぐらんぐらんと揺れ続けた。
時計を見て時刻を確認しながら、息子は学校、娘は作業所と、子どもたちがいる場所を自分の中で確認した。あの子たちは大丈夫。よかった、移動中の時刻じゃなくて。子どもたちが通う場所を起点に、どういう時にどうするか、今までいろいろ考えた。そうか、こういうタイミングで来たか、とか思った。
揺れがおさまった。信号が消えた交差点で、ゆっくりとバスが動き出した。それに従って車も動き出した。