リツエアクベバ

satomies’s diary

雪降ってやんの

とうとう来ました当日は、雪降ってやんの、笑っちゃうね。こういうことになるのかいって、かーちゃん朝から爆笑。坊やは「笑い過ぎ」とかツッコミ。前期入試のときに胸ポケットにしまったお守りグッズを出してきて、それダイニングのテーブルからうっかり落としてやんの。でもって、「あ、落ちちゃった」とか言ってやんの。アンタ、今、自分でなんて言った?とか、また爆笑。ばーか、アゲアゲアゲアゲとか言って拾うんだよ。
奥さん、奥さん、まあちょっと聞いてやってくださいよ。コイツ昨夜も勉強してたんだぜ。かーちゃん心配でうろうろ。寝ろよもう、もういいよぉって言うかーちゃんに「だいじょうぶだよ、コレとコレをやってからちゃんと寝るから」って微笑むんだぜ。
昨日は塾で去年の模試の問題をやってたそうだ。模試も業者がいろいろあって、そこの模試は本番より難易度が高いと。数学の点数見て、「この問題でこの点数が出せるのはすごい」って先生に言われたそうだ。この子の伸びに塾の先生は本当に驚いてる。オクテのばく進ってのはすごいもんだなとわたしも思う。この子の真面目なとこってのは損をすることも多いけれど、この子にとっては武器にもなるんだなって改めて思った。
夏休み前の塾の面談で、この子の変に真面目なとこってのを双方で話してて。試験の問題を解くときに、自分にとって難しい問題に時間を使い過ぎてしまう要領の悪さとか双方で言ってて。その時に先生が「まさか、まだ、問題を順番に解いてるんじゃないでしょうね…」って。「いや、さすがにそれはもう無いと…。何度も何度も言いましたから…」と。先生も「こちらでももう何度も何度も言ったんですよ。まさか…、ねえ…、それはないですよねえ…」って。ええ…、とか言いながら(もしかして…)って思って家で本人に聞いてみた。「ねえ、試験の問題って、まさかまだアンタ順番に解いてるの?」。
「うん」、ってきっぱり言うんだよ、なんの躊躇もなく。逃げたらダメなんだってさ。アンタ、あのね、要領よくすることってもっと覚えようよ…、って。試験の問題解くってのはさ、順番に解かないってのはそれは卑怯とか逃げとか弱虫とかそういうことじゃないんだよ。合理性ってことでいいんだよ。問題文をね、ばばばーっと見て、時間の配分考えて、要領よく解いていくってのは、それはスキルなんだよ、って。やっと納得してくれた。なんでこんなクソ真面目なとこ、頑固なんだろう。それからは、「時間って余るんだね」って。あ、あ、アホウ。これで損したものってのを取り返してやりたいよ、とは思ったよ。
昨夜、前日ってことにしみじみしながら「志望校選択の時にランクを落とさなくて本当によかったね」って言った。前期失敗のときに、アンタんとこのあの熱血、死にそうな顔してたでしょ?って。自分のクラスの子の前期不合格の報告は、それはあの熱血には平等につらいことだろうと思うけれど、アイツはアンタの報告が一番つらかったんじゃないかとわたしは思うよ、って。志望校選択の進路面談のときにわたしはあの熱血に聞いたよね?「ランク落とすことも考えろって言わないの?」って。アイツ言ったじゃん、「他の子だったら考える。でもこれだけ志望がはっきりしてるこの子にはボクには言えない」って。あの時「他の子だったら考える」って言ったじゃん。だから、アンタが挫折でキツい顔をしてるときに、この子をここに追い込んだのは自分でもあるんじゃないかって思ったはずなんだよ。オトナってのはさ、子どもに与える自分の言葉の責任ってのを考えちゃうんだよ。
アンタが「後期は絶対勝ってやる」って言ったときに、わたし言ったよね。「勝つ」っていうのはさ、自分にやってくることを自分自身が自分の力でプラスに変えていくってことなんだよって。アンタもう勝ってるって。あれから今日までの日っていう時間の中で、アンタもう勝ってるって。わたしはすごいなって思うよ。自分が過ごした時間と日々に、自分自身に自信を持って欲しいと思った。この子はそれだけのことをやってきたって、そう思った。
あとはもう、この中学生活最後の試合が充実したものになるのを祈るのみ。がんばれ。