リツエアクベバ

satomies’s diary

映画とかいろいろ

「ROOKIES卒業」を観に行く。息子が観たがっていたのだけれど、封切り時期は中間試験中だしその後は引退試合を控えて部活部活だったし、もう映画館で観るのはムリじゃない?みたいなことを言いながらここまで来ていて。今日は塾の夏期講習が中休みの日なので「んじゃ、行って来るかね?」みたいなノリ。
中学ももう三年なんだからオトモダチと行ってらっしゃいよ的なとこはあるんだけれど、オトモダチ達とは塾の夏期講習の時間帯のスケジュールがてんでバラバラ。そして最大の理由はウチの息子は「隣の中学の子が通う塾」に行っていて、塾には同じ中学から通っている子は一人もいない。塾トモダチはいるけれど塾外で行動を共にするほどの関係でもないというところ。つまり夏期講習中はスケジュールを合わせて行動できるトモダチがいない。
自分とこの中学の子が通う塾はいくつかある。そのいくつかは全て大手。能力別のクラスになっていて、成績は全て上から下までその順位が生徒たちに明らかになるのだそうだ。成績ヤバヤバな状態で中学が始まることがわかってたところで、それはキツいだろ、と。そこで隣の中学の子が対象という、ちょっと離れてはいるけれど「成績の芳しくない子に丁寧な指導」がウリの個人塾へしばらく行かせてから、再度本人に選択させた。本人は本人なりの理由で今の塾を選択し続け、同じ中学の友人たちの勧誘を断り続けたという次第(大手は子どもにクオカードをつかませて、子ども同士で勧誘させる)。
さて映画。もうすでに上映館は限られてきていて、昼間の上映はココだけかな的なとこで川崎まで出向きチネチッタへ。2時間超の上映は娘にはキツいかとは思ったけれど、まあ「ROOKIES」だからだいじょぶなんじゃない?ってとこで3人でのお出かけ。ストーリー展開だの内容だのにはツッコミどころは多いけれど、楽しめるといえば楽しめるというところで満足。娘にも実にストーリー展開がわかりやすい映像で、場内にはかなり小さい子もけっこういたけれど、2時間25分という上映時間で集中がとぎれたような子どもの声は全く聞こえてこなかった。
「ROOKIES」だからだいじょぶなんじゃない?とかなんとかと、まあわたし自身が観たかったってのもアリ。映画公開であちこちのテレビ番組に出演者たちが宣伝で出ていたときに、出演者同士がなんだかとても仲よさげな感じの印象があった。このチームで作っていくことが思い出だったみたいなムードでできあがってる印象の映画を、映画館で観たかったってとこはあると思う。
映画の最中に川藤がなんかスーパーハイテンションで騒ぐ度にアホな母子はコソコソと「○○」「○○」とささやき合う。「○○」ってのは息子の担任の名前。中一で担任で、中三になって再度担任となった若手の熱血先生。入学式の直後、最初にこの先生が生徒に向かって話し出すのを見た母達は、ついついウケてしまうのを必死に抑えてた。校内でも有名な熱血。違う学年の母親にはだいたいよくわからん状態なのが常なのに、この先生だけは「熱血」といえば、「ああ、あの先生」で通る。そして川藤のシーンで思わず「○○」「○○」とささやき合ってしまうほど共通点が多い。映画には出てこないシーンでウチの先生でよくあることは、「保護者懇談会で保護者を前にするとあがってしまって、しどろもどろになってしまうところ」。それと授業がものすごく上手い。授業の進行をやわらか頭なわかりやすい展開をさせ、集中力をとぎれさせず、そして生徒が理解しているかどうかの視点もとても細かい。中学三年間の数学をこの先生の授業によって学ぶことになった息子はとてもラッキーだったのではないかと思う。
担任の熱血ぶりにうぉーとついていくほどには、最近の子どもたちはそうそう素直じゃない。はははと半ば苦笑いしながらついていく子ってのも多い。一番多い生徒評は「いちいち叫んでうるさい」というもの。あと、「先生の主張とルールはけっこう自分勝手」とかなんとか。なんてことは言いつつも結局のとこ人気はあって、息子もなんだかんだとぎゃーすか言いながらもなついてる。「ROOKIES」を観たがってたのはそこもちょこっと関係あるんじゃないかなーと、ちょっと推測。
映画観て、飯食って、息子はラケットショップに行って、わたしと娘は雑貨だのアクセサリーの店だのぶらついて。さあもう帰ろうぜと駅前通ったら選挙カーがなんか叫んでる。そこが選挙区になる政治家がなんだか演説をするのに鳩山邦夫がこれから応援演説に来るのだと。「あら、あと10分くらいで来るんだねえ」と言うと、息子がすごい興味津々の顔。だよね、テレビで観てる政治家をナマで見るってのもそれなりにいい機会じゃないかと、駅前のベンチみたいなとこに陣取る。
約束の時間が過ぎても鳩山氏は訪れず、選挙カーの屋根のとこの簡易演説場所に次々とオッサンがよじ登り、マイクを握る。市議だとかなんとかだとか。「で、主役の候補者はどこにいるの、この中の誰なの?」とか言っていて。背広だのスーツだのネクタイだののオッサンの中で、なんだかものすごく普段着の方が目立つところでニコニコとしていて。「あの人?」「マジですか?」「だってなんか近所に犬の散歩にでも行く格好じゃないか?」
結局その「犬の散歩に行くみたいな格好の方」が今日の主役の候補者だった。「え、なんで?」「あ、あ、あ、アレだよアレ、クールビズ」。あんなになんだかんだと広報されてるクールビズも、こういうシチュエーションではちっともピンと来なかったのはわたしたちの感覚の問題なのか。でも30分くらい遅れて登場した鳩山氏はスーツにネクタイだった。民主党批判が演説の内容で、それはもうもっともな疑問ばかりだったんだけれど、だからと言ってどうしていいかわからんのが今度の選挙のような気も。あと「兄は鳩は鳩でも黒い鳩で、私は白い鳩」という言い回しにちょっとウケた。
ちなみにナマ鳩山氏で一番驚いたのは、テレビで見るより全然細かったということ。テレビは太って見えるんだねというのを政治家の姿からも実感。あと、テレビでよく見るシーンの、政治家がそこにいる人たちの手を両手で握って握手していく姿。知らないオッサンに急に手を握られるような感じで、その握手陣と離れたとこにいてよかったとか思ってしまった。ちなみにこの「握手する人並み」は、鳩山氏が遅れて来るその到着時間頃にもそもそと集まって、そこにいた人たちよりも前にいきなり並んで列を作ったオバチャンたちだった。いわゆるなんつーか、仕込みですか?とかもちょっと思った。