リツエアクベバ

satomies’s diary

小中学部、祝辞終了

特別支援学校小中学部卒業式、祝辞終了。
高等部の祝辞で「文字の報告じゃわからないと思う」という自分の感覚から「見せる言葉の祝辞」を思いつく。高等部祝辞の保護者向け部分にて、両手をあげたアクションの反応をヒントに「手をモチーフにしたメッセージ」の案を練る。
水曜日、アリーちゃんと司会の先生をつき合わせてひっそりとリハーサル。リハーサル後、アリーちゃんを演台に立たせて手の形の見え方を確認する。卒業式当日、演台に大きな花が置かれたことで小学部保護者からの見え方が変わり、司会の先生と相談して急遽演台の前に立つことにする。全身をさらす形、スタンドマイク使用。
以下、読むときに手の動きをやってみてください。全ての言葉と動きのリズムは「ゆっくり」。


(マイク前で、生徒がわかりやすいように一礼)
(両手を上げ、手のひらを見せながらゆっくりとまっすぐ降ろして)

手。
小さい手 大きい手 細い手 太い手
僕の手、わたしの手、ひとりひとりちがう手。
小学部の6年間、中学部の3年間。
みなさんはその手で何を拾いましたか。


(肘を回転させるような動きでゆっくりとその両手で何かを抱える動作をしながら)

その手で拾ったものはみんなみんな大切な大切な宝物。

(手を胸に近づけてゆっくりと花の形を作りながら)
その大切な宝物できれいなお花を咲かせましょう。
(手で作った花を前に差し出して)
ご卒業おめでとうございます。

(手を合わせて閉じて、胸の前に持っていって)
保護者のみなさま
みなさまは小学部の6年間、中学部の3年間、
(合わせた手を、手のひらを自分の目で見える形に開きながら)
その手で何を拾いましたか。
(手のひらを見つめながら)
毎日毎日の生活の中で、正直ハードな肥料を感じることもあったと思います。迷ったり、困惑したり、つらい思いをしたり、解決に努力が必要なことがあったり。
でも。
(両手の小指の側面をぴったりくっつけた状態で手のひらを自分の顔に向けて近づけ、親指を出した形でグーを作って)
子どもたちに負けないように
(肘を横に上げて両側のグーの四本の指の第二関節部分同士をつけ、)
つかめるものをしっかりつかんで
(肘を下げながら手でさっと花の形を作って)
きれいな花を咲かせてください。
(手で作った花を前に差し出して)
ご卒業おめでとうございます。
(両肘を水平に上げながら花を作った手の支点を軸に、手のひらを時計方向にゆっくりと回して手で手首を柔らかくつかむ形を作りながら)
わたしたちの手はつなぐことができること、忘れないでいてくださいね。

(手首から手を離し、手のひらを自分側、肘を軸にして肘から上を垂直に伸ばすように90度回転させながら)
これで
(手のひらの小指の側面と側面を中央に近づけながら)
わたしのお祝いの言葉を
(付けた手をまっすぐ下に下げながら)
終わります。

(卒業生に一礼)

失敗したら茶番。かなり練習した。当日朝は三回練習。祝辞寸前には腕時計をはずし、指と手のウォーミングアップ開始。
生徒が主役の卒業式で、祝辞部分で生徒を退屈させないことが重要だった。視界で動き続ける手、ということに願いをかけた。
集団という状態での集中が難しい層、ということを改めて思った。日々の先生たちの努力を思った。
途中、一人の生徒が駆け寄り飛びついてきた。こっちは興味を惹こうと必死状態なので、いわゆるアクシデントというヤツなのだけれど正直うれしかった。
祝辞終了後、拍手、いただきました。