リツエアクベバ

satomies’s diary

「自閉症の社会学―もう一つのコミュニケーション論 (世界思想ゼミナール)」

自閉症の社会学―もう一つのコミュニケーション論 (世界思想ゼミナール)

読んだよ、読んだ、読んだ。おもしろかった。
あのね、「自閉症の」っていうタイトルになっているんだけれど、さあ自閉症を学びましょう的ハウツー本じゃないの。そういうなんていうかこっち側からあっちを見てますってなもんじゃないの。自閉症に見られる行動や社会との接し方をとらえて、そして多くの人が「普通」ととらえている社会を解明していく。そしてまた自閉症に戻りという「行ったり来たり」。
おもしろかったんだけど。障害や自閉症に関して、手っ取り早いなんだかんだを書籍から手渡して欲しいと思う層にはまだるっこしいと思われるかもしれないとも思った。要は、知的障害とはなんぞや自閉症スペクトラムとはなんぞやみたいなこと自体を考えていくことに「いつしかはまってしまった」層に、ものすごく美味しくいただける書籍という感じ。ひとつひとつの章から学べるものが多すぎる。
この著者、どこの人? くっそー神戸かよ、遠いよ。この人がこの人の肉声で語るこの本の内容ってのを、聞けるものなら聞いてみたい。ああそれが簡単にできないから書籍ってことかあ、なんてわけわからん納得。
さてさて、この本を読もうと思ったきっかけはココ。確かfuuuuuuunさんのブクマから発見したもの。

自閉症の障害学がはじまる /lessorの日記

おほほ、あらためてその気づいたブクマの期日を見たら、9月の始めじゃないか。ずいぶん日が経ったものだなあと思うけど。確認してそれから本を入手してそれでもって読んで、ってまでに、まあこのくらいの日数はかかっちゃったんだよね。つーか、ネットの話題の流れってのはわたしには早すぎる。
でも記憶はしてたし、記憶に強かったエントリだったなあと思う。(おお、この本読もうっと)と決めたきっかけエントリであることにはまちがいない。
改めてこのエントリに飛んで思うこと。書籍の魅力の片鱗がいっぱい書いてあるんだけれど。そこから情報を得たのは確かなんだけど。わお、って思ったのはこの一文だったんだ、って再認した。

これはすごい。
自閉症の障害学がはじまる /lessorの日記

このエントリの時点でまだ半分よ、半分、この方が読んだのは。その半分でこの方「黙っていられなくなっちゃってる」の。黙っていられなくなっちゃって、半分読んだとこでわざわざパソコン開いて書いてんのよ、「これはすごい」って。そりゃすごいんだろうよ、と思ったんだよな。こ、こ、これは確認したい、その「すごい」ってヤツを、と思った。
わたしは。小難しいことより、こうしたため息のような絶賛に関心がぐぐっともっていかれるのだなあと思った。以前、「ああ」だけで即日とっとと本屋に直行してその日のうちに入手しちゃったもんね。

2007年8月21日更新分