息子のダウン症理由に永住権拒否、オーストラリアで問題に(ロイター) - Yahoo!ニュース
[キャンベラ 31日 ロイター] オーストラリアで、ドイツ人医師が息子(13)がダウン症であることを理由に永住権を拒否されたとして、問題になっている。Bernhard Moeller医師は、ビクトリア州の地方部にある病院に勤務するため2年前に妻子とともに渡豪した。
同国の深刻な医師不足に歯止めをかける取り組みの一環で一時ビザを給付されたが、息子の症状が納税者の負担になる可能性が高いとの当局者の判断で、永住権は拒否された。
人口5万4000人の地域で集中治療を担当する同医師は、普通の学校に通えてスポーツもできる軽い症状の息子のために自分が歓迎されないのは「どう解釈しても親切でない」とコメント。地元住民らも医師を支持する姿勢をみせている。
一方移民当局者は、一家は上訴したりエバンズ移民・市民権相に直訴したりすることも可能だとして、対応の妥当性を主張している。
このニュースに対しての反応として。地域に貢献した医師に対しての仕打ちとしてひどいんではないかという反応や、障害者差別であるというものがあり。それらをまとめた上で、原則論が大事だよ、というエントリ。
それと。オーストラリアは永住者受け入れ審査の基準が「一貫してる」んだよ、という文章。
息子のダウン症理由に永住権拒否 - OZTANI 青空ニュース: オーストラリアニュース収集サイト
オーストラリアは永住者の受け入れ審査の中で、健康保険制度や社会保障制度に負担をかける懸念のある健康状態の者は永住者として受け入れない、という明確なポリシーをもっており、移民局が今回下した判断はこうした方針に沿ったもので一貫していると考えます。
つまりは、エライとーちゃんの子であろうとなかろうと、ウチの受け入れ基準はこうです、というところか。言い方変えれば「エラくないとーちゃんの子どもとの差別は無い」ってことになるかもしれない。
このあたりは「障害者差別」と一言でいうよりは、オーストラリアという国の移民政策やその移民政策の歴史とかが関係しているんだろう。
要は「この、社会保障制度を手厚く利用する可能性のある子どもはどこのウチの子?」ってことで、その「どこのウチ?」ってのが国籍やら元々永住するはずだった国やら、ってとこの範囲で区切られた出来事であったということなのかな。
障害者の差別を考えるというとこではグローバルな視点は必要なことだし、そしてそれが重要なんだろうと思う。でも、その社会保障を支える経済に対して、ではそれを誰の財布から?ってことになると、グローバルは崩れるってことかもしれない。
福祉制度に関しては自治体に差はあるけれど、その外周に国の制度があるわけで。その「国」という壁を越えて考えるには、難しいところがあるんだろうな、というのが感想。