リツエアクベバ

satomies’s diary

その後とかいろいろ

娘のこと。担任の先生たちにお願いする。「この子は自分で克服していこうとする子です。どんな風にその線を歩んでいくのか関心があるので、今回のことにからむような娘の行動があったら報告してください」。
ぶっ飛ばしてきた相手の生徒を前にすると腰が引けている、とのこと。また、廊下で他の生徒の動きに対して、身構える姿勢を取ることが見られた、とのこと。「意識しないようにしながら意識しているという感じ」とのこと。がんばってるんだなあと思う。
本当は。教室を見学に行きたい。べたっとどんな様子かを確認したいところはある。でもやらない。それをしないことが、先生たちに対する信頼を渡すことの意思表示のように思うから。事後、いろいろな面から話し合っていただいたことに対しての感謝とリスペクトを込めて。
息子の三者面談。息子の担任の話す内容に、ふと(そうかあ)と思う。きゃらきゃらとにぎやかに話すわたしが、ふと(そうかあ)と思って静かになったので、先生が心配そうな顔になる。ちがう、そういう心配じゃなくて(そうか)と思ったのだと、それを伝えたくてわたしは話し始める。
先生の言うのは。教室内で相手をからかったり揶揄したりする行動はよく起きる。ちょっとしたことがちょっとしたことで済まなくなって、手が出るケンカに発展してしまうこともよくある。そんな中で。息子は「それはイヤだ。それはこれこれこういう風にイヤな気持ちがするからだ」と、相手に対して毅然とNOを伝えるのだそうだ。この子はケンカはしない。仕返しもしない。でも、イヤなことはイヤだと意志表明する。それは見ていて(ほう)と思うと。
わたしが(そうか)と思ったときに。先生は、(自分の子どもが攻撃に遭っているのかと心配しているんではないか)、という目をわたしに向けた。「ちがうちがう、ちがうんです」。

この子は幼稚園のときに面談で言われました。「オトモダチに何か言われると、すぐに泣いてしまう」。「泣かないで、お口で言うようにご家庭で言ってください」。
わたしは「それはできません」と言いました。「泣かないでお口で言いなさいね」と言われたくらいでそれがもしもできるのならば、とっくに「お口で言っている」とわたしは思います。
この子は言葉の遅れがあった子です。簡単に周囲とその発達の差は縮まってないのだと思います。即座に言い返すことが、この子の言語能力では「瞬時に思いつけない」のだと、わたしは思います。この子がこの子なりに悔しさを積み重ねたときに、自分できっとそのスキルを身につけていくと思います。
小学校に入っても、低学年の頃は面談のときに同じことを言われました。「泣かないで、自分の口で言え」。わたしは同じように答えました。「この子がこの子なりに悔しさを積み重ねたときに、自分できっとそのスキルを身につけていくと思います」。それができないときに「やれ」って言ったって、できないときはできないってことじゃないかと思います。その悔しさで、今のこの子にとって泣くことしかできないのだと思います。「泣かずに口で言いたい」のは本人じゃないか、とわたしは思います。そこで「泣かずに口で言え」って言われたって、返す言葉は無いだろうとわたしは思うんです。わたしは、追い込みたくはない。
そんなことはたくさんあって。もっと大きくなったら、この子はそのスキルを身につけるんだろうと思ってました。身につけた、んですね、この子はやっと、そのスキルを。「いつか」と思っていたけれど、その「いつか」は、もう来てたんだなあと思ったんです。それがちょっと感慨だったんです。

おお、二人ともがんばれ。アンタたちの人生はアンタたちのモンなんだからね。凹はいっぱいあるけれど、凸は自分たちで作っていけるんだよ。