リツエアクベバ

satomies’s diary

いろいろ紹介

障害者授産施設がやってる店で、いいとこ見つけたんで書く/NC-15

便乗する。
つ〜か、ここのリンク先見てびっくりした、っつ〜かぶっ飛んだ。

行き詰まっている障害者ブランド/福耳コラム
僕ではなく、いくつかの福祉法人の方がおっしゃった、ということをアリバイにして紹介させて頂きますが、「うちの作ったものを買って下さるのはみなさん『お義理』で買って下さっているんですよ。」という言葉をなんどか伺いました。ていうか、「それでは心苦しいのでちょっとずつでも改善してやがては一般的な市場で競争力を持った商品を提供できるようにしたい」という組織の方とお付き合いさせて頂いてこそ勉強になるのでそういうところとお付き合いさせて頂いていますが、そういう姿勢じゃない事業をしている組織というのも、噂ではあるらしい。

ん〜。だから。こういう話って「噂」でも、すぐに「ふむふむそーですか」としたり顔の常識にしちゃうされちゃうことが多いんですってば。お話のタネにされるのなら、「お付き合いさせていただいているそういうところ」の方のご紹介をいただきたいと思う。実情も含め。
ってことで。なんか根底の認識がわたしと違う、と思った。いわゆる「障害者ブランド」というのならば、「障害者ブランドのパンやお菓子」は「美味いよ」ってのがもう当然の認識なのかと思ってた。だって美味いもん。
muffdivingさんとこのエントリではスワン・ベーカリーのお話が出てくるけれど。スワン・ベーカリーの登場は1998年。でも。障害者の作業でパンとお菓子を製造・販売の草分けは、1985年に恵比寿で始まったこっち。商品力のあるもの絶対、というところを根底に、この流れは広がっていく。

おかし屋ぱれっと - 恵比寿にある手作りクッキーとパウンドケーキのお店

確かこの本に載ってたところだと思うのだけれど。

まちの中の出会いの場(お元気ママの「ふくし」づくり)ぶどう社フォーラム編

かーちゃんたちが作った「お菓子を作って売る」作業所に、12年くらい前に見学に行った。そこでもとにかく商品力絶対、ってのは言ってらっしゃいました。実際おいしかったし。「これは美味い」ってのが評判になって、商店街の一等地にお店を持ってらっしゃいました。
だからそういう「商品力絶対」ってのは、こういうお菓子系には第一条件であるのかと思った。わたし個人はマズイもん食べたこと無し。
以前、ちょっとした活動でお世話になったボランティアさんたちに、お礼の気持ちを形に、と、近くの施設のクッキーを買っていきまして。「お礼を」と言うといっせいに「いえいえ」と遠慮された方々が、その「お礼」が「あそこのクッキー」だとわかるといっせいに遠慮なく手を出されました。だっておいしいから。
またまた別の話では。知的障害のある方が働く場としてのパン屋さんの新しい店舗のオープンでパートを募集していて、履歴書書いてもっていったらあっさり落とされてしまったという話。若干名募集に20人以上の応募。全て障害関係の無い地元の主婦たち。「あそこのパンやクッキーはおいしいから、あそこの味が覚えられるのなら時給はいくらだってかまわない」と。ちなみにウチの一番近所の「障害系パン屋」は、午後を過ぎるとあっという間に売り切れる人気商品。
fuku33さんが召し上がった「まずいクッキー」ってのは、その周辺施設がまずいの平気で売ってるんじゃないの?と思った。隣がめちゃくちゃ美味い商品を堂々と売ってたら、まずいのなんて売れないって。そんなとこ進路先希望にしなくたって、美味いとこがいっぱいあるから、実習希望者も集まらないんじゃないか?とも思う。少なくともウチの娘の特別支援学校の保護者たちは、まず進路希望を出さないと思う。
それから。「美味い国産のワインがあるよ、通信販売があるから共同購入しよう」って話にのったことがあるのがココ・ファームワイナリー。話自体、障害がどうのじゃなくて「美味いワイン」ってのが先。ここはそういえばレストランも美味いそうで、霞先生んとこで遠足に行った話がそういやあったな、と。

COCO FARM&WINERY ココ ワインメーカー
COCOWebショッピング

レストランといえば。

関内ランチ:うまい!安い!究極のランチを求めて!:(132) ふれあいショップかもめ 『食いしん坊グルメランチメモをオープン!ソロランチしてきましたー」 - livedoor Blog(ブログ)

ここは昼時には、障害なんてなんの関係もね〜ぞ的サラリーマンが列をなします。とても家庭的な味。そして。テーブルが広いのよね、落ち着く。それは知的障害のある方がサーブするので、お料理をお盆の上からテーブルに置くのではなく、一度お盆ごとテーブルに置くからなのよね。それはお客としてはとても落ち着くテーブルの広さになっている、と。
ああ、あと。このエントリを書かれたはてなIDがfuku33さんとおっしゃる方は、プロフを見れば、あ〜ら横浜市大の講師をやってらっしゃるのではあ〜りませんか。「おつきあいのあるところ」というのにSELP・杜(セルプ・もり)は入ってるのかしら、入ってるのかしら。
市大行かれたおりには、シーサイドライン新杉田に出て、そこから大船行って、もうここに行かなきゃならないでしょうよ、と。さすが「食」にこだわるSELP・杜、と、わたしはうなりましたね。美味い。

杜の台処
SELP・杜(セルプ・もり)

それから。横浜市はカタログがある。すごくたくさん商品が載っている。市内の区役所にはたいがいこのカタログが置いてある。掲載された写真をどうぞご覧あれ。

ハートメイド通販カタログ

それとね。All Aboutではこんな文章が掲載されている。

工房絵(Kai)で生まれた、鮮やかな色とカタチ ハッピーな気分になるグッズたち - (セレクトショップ&トレンド)All About

ここで出てくるような工房絵の商品、それこそ13年くらい前だったか、お友達んとこの高校生のお嬢さんが「代官山で買った」というのをお母様が「ほう」と。この高校生のお嬢さん、障害がどうのとか全く関係なく「友達の間で流行ってる」と。
なんてずらずら。「障害系」「安かろう悪かろう」「そういうこともあるだろう」ふむふむ。な〜んてニュースソースがどんなモンだろ、とわたしは思う。すげーぞ、うまいぞ、なんかやってるらしいぞ、って。そういう話がばばばと走って、(おや、ボヤボヤしてはいらんないぞ)と。そういう影響が走っていく方がなんぼかいいと思う、けど。

だからいったん、そういう真面目な事業をされているところは、まずはいったん、「障害者ブランド」とは切り離したところで、目の前の「身内バザー関係者」を想定顧客とする無意識の習慣から意識的に切り替えて、マスを意識するというか、コモディティとしても商品を見直してみる、ということが、新たなチャネル構築の可能性を探る上で、有効じゃなかろうかとも思うんですね。
行き詰まっている障害者ブランド/福耳コラム

こういうことを言いたいというのはわからなくもないけれど。でもこのエントリ読んで印象に残るのは、「そうかあ、まずいのかあ」のように思うんですけどね。でもそれって、ちょいと困る。
で、muffdivingさんが「障害者授産施設がやってる店で、いいとこ見つけたんで書く」、それに便乗。
おお、そだそだ、忘れてた。天竺堂さんとこのすごいのもあげておかなきゃね。

まんさく日記
まんさく園 2007年の作品
まんさく園 2006年までの作品