リツエアクベバ

satomies’s diary

特別扱い

今日ね、ちぃちゃんの特別支援学校で土曜参観だったの。授業参観行って、それから所用で校長室行って校長と会談して、職員室行って管理職の先生ともろもろ話して。それから火曜日に副校長といっしょに地域会議に出席するための打ち合わせして。あっという間に一時近くになったんで、ばたばたとPTA室でパンをお口に突っ込んでるうちに下校時刻になった。
ちぃちゃん連れてきて、車に乗せて、いっしょに息子の中学に行った。今日は息子の部活の夏期合宿の説明会がある。それに20分ほど遅刻してすべり込んだ。娘もつき合わせて。
説明会が終わったら、「2年生のおかあさん、ちょっと残ってください」って、2年生のおかあさんの一人が言った。部活の合宿に有志参加で差し入れをしないか、って話だった。
2年生の部員は25名。わたし去年の合宿は個人でスポーツドリンクを差し入れしたよ。でもみんなでって方が確かにいいと思うし、集まる機会で話し合えるならそれがいいと思う、って言った。去年差し入れした人は、わたしともう一人いたんだそうだ。
話し合って、有志参加で300円ずつ出そうって話になった。今日いない人に連絡しなきゃダメだよね。ここにいなかった人は10名。んじゃこの人たちには誰が連絡してくれますか?って。
連絡する、って自分から言ってくれる人はすぐには出てこなくて、んじゃわたしがこの人とこの人とこの人とこの人とこの人、連絡する、って言ったら、他の5名は連絡してくれるって人が出てきた。
でもね、んじゃ、誰がお金集めて誰が差し入れの品物買いに行くの?ってのに関しては、誰もなんにも言わないんだよ。これを買った方がいい、こういう方がいい、って発言してた人がいたから、「じゃあお願いしてもいい?」って聞いたら、「勘弁してよ、アタシ仕事あって忙しいから」って言われた。うん、じゃ、今いる人はお金集めよう、わたし預かる、わたし買ってくる、わたし顧問の先生に渡しておくわ、って言った。
今いない人の分は誰が集めようか、って。有志参加です、ってお伝えして。でもって参加してくださる方のお金の集金は子ども経由になると思うんだけど。お金集めて持って帰らせるには、うちのボクはちょっとわたしは頼りないと思う。できたら女の子のおかあさん、お願い、って言った。少し時間はかかったけれど、これはやってくれる人が出てくれて一安心。集めてくれたお金をわたしが取りに行くから、集まったら電話してね、って言った。
そうやって話し合いはずるずるずるずると時間かかった。時間かかったのは、出てくることに対して「わたしやります」って言ってくれる人がなかなか出なかったから。
終わった後で「全部押しつけちゃってごめんなさいね、私は校外委員やってて忙しくって」って言われた。だいじょうぶよ、って言った。負担だなあ、って思ったんだろと思って。こういうのは負担に思う個人の感覚の差ってあるしね。わたしはそんなに負担に思わなかったから、これでいいんだよって思った。
でもさ、わたしもあんまり性格よくないから、心の中ではちょびっと思ったよ。(わたしさ〜、ここの学校じゃないけどさ、PTAの会長だど〜〜)って。でもわざわざ言うことじゃない。つ〜か、こういうことほど、人がウワサで流してくれるとラクなのになあ。
何がラク? ああラクじゃなくて、お気楽かあ。わたしは感謝されたいのか。こういう感覚ってやらしいなあ、と、自分で思う。ああ、やらしい、やらしい。全部自分で選んだことさ。
ちぃちゃん、ぱっと見で、思いっきり「知的障害児」だぜ? 話し合いの中でわけわかんないとこで「そですね」とか、わかったふりして変な合いの手入れたりもしてたぜ。
ちぃちゃんがね、ここでかかってる時間がなんとなく待てなくて、もそもそもそもそし出してた。「ちぃちゃん、ちょっと待ってね」って何度か声をかけたりしてたんだけど、でもそれみんな見てても、別に特にだからどうとかって言ってくれなかったよ。
だからさ、そういう子連れてても、別に誰も特別扱いはしてくれないぜ? わざわざ特別扱いをしてもらおうとも思わないけど、なんだかんだと障害児・者やその家族の特別扱いはどーのこーのとかって言う人には言いたいよ。あのね、そんなもんでもないよ。
でもね、同じ小学校からここの中学上がったおかあさんたちがさ、一人二人「ちぃちゃん」って、娘に声かけてくれたよ。別の小学校からの入学で、娘のこと全然知らない人が一人二人、さようならってときに娘に手を振ってくれたよ。わたしさ、それで充分満足で、それでもって充分しあわせなんだな、って思った。
顧問の先生が、「説明会が終わった後は、是非部活の活動を見学してください。子どもたちが頑張っているところをご覧になってください」って言ってた。だから終わった後に体育館に見に行った、娘を連れて。
スパンスパンって、ラケットを振るシャトルを打つ音が響く体育館で、娘は興味深そうに、ちっとも飽きもせずに眺めてた。こういう光景、今の彼女の生活にはなかなか無いものね。それなりにおもしろいんだろうな、と思った。
実家に預けていこうかとも思ったけど、そんな時間も無いから結局は連れて行ったけど。話し合いの時間にもそもそもそもそしてたけど。でも、練習見せられたから連れていってよかったのかもな、って思った。
子どもたちは、娘をしっかり見慣れている子ばかりで。特に奇異に見られるわけでもなく。息子はコートの移動の合間に、このいっぷう変わったねーちゃんにちょろっと手を振ったりした。アイツがちっとも動じないのは、いっしょに学校生活を過ごした小学校の交流教育がうまくいっていたからだと思う。
ああ、障害児学級との交流教育ってのも、特別扱いのひとつか。感謝すべき特別扱いの恩恵は受けてる。ゴメンゴメン、やっぱ違ってたね、特別扱いはしてもらってるね。