リツエアクベバ

satomies’s diary

いつものように、多分、しつこい

 まだ続きます。さてこの話題は完結、としてしまうには、自分の中に引っかかるものが多すぎる。
 まずこの流れ。

 web上で影響力があると思われる方がこうして考察されることはありがたい。考察とまたその反響とは非常に参考になるものだったと思う。その上で。
 対象となっている文章は、具体的な描写を伴うものだった。その具体的な描写から「実話?」と思う人が存在したと思う。そのときに。普通に「実話か創作か」という点とは違うものがあると、わたしは思う。それは。障害を題材にもってくるものに関しては、どこかつっつくのがタブー的な感覚を人がもっているからではないか、と思う。創作だったとしても、具体的な描写を使うベースになる筆者の体験の査定になりはしないかというところもある。
 わたしは。登場する障害をもつ人物の人物情報がちぐはぐで、家族にもつには怖れを抱く人物像というイメージの強化のような表現に、いささか呆然とした。描写されていく人物の障害の非現実感にも呆然とした。なに?これは、と思った。でも。
 でも。もしかしたらわたしがちぐはぐで非現実的だと思うこの障害像は、わたしが知らないだけで実は存在するのか、とも思った。そこを堂々と認識するには、わたしも「つっつくのがタブー的な感覚」を引っ張られたような感じを消極的にもったと思う。tinkojiさんがとても具体的に知的障害の判定レベルをもってきて「変」と言っているのを見たときに、最初にもった感覚は安堵だった。ああやっぱり…、と。
 わたしが出したエントリに最初にブクマコメントをつけたfuuuuuuunさんが、短い時間の間にそのコメントを微妙に変化させた。この背景を勝手に推測し、元のコメントも変化させたコメントもその動機もわたしなりに理解したように思う。何かそれを口に出してはいけないタブー的な感覚を消極的にもつ。
 わたしは。この関連の話題ではkameda007さんの一連のコメントがとても興味深かった。

  • 2007年12月11日 kameda007 書くということはこういうことか。これで感動している人たちもどうかしていると思うよ。3週間もボラしたらこの文章がどういうものかわかると思うが
  • 2007年12月12日 kameda007  創作で全然構わないと思いますが、やはりある程度抑えるべきところは抑えて欲しいと思いますね。そうでなかったら、もう少しネタを掘り下げて寓層化させていただきたい。事実からのネタ練りが必要かと。浅い。
  • 2007年12月13日 kameda007 興味深い。リアル問題は別の分野でも語られていて、何がリアルかというと「認知」の問題になる。あのはてな作品は、現実に現場を知る者が読者である場合に、読むネツを下げてしまう。自分によって作品を崩壊させた

 このコメント群。これはもしかしたら、と思う。「3週間もボラしたらこの文章がどういうものかわかると思うが」という点で「わからない」人には、tinkojiさんが自身のコメントを「ほとんどの人には意味不明の暗号のようなものですが」と評したようなものに部類するのかもしれない、と。実際このkameda007氏のブクマコメントを引用に使ったlovelovedog氏は、このコメントがわかってないと思う。
 この「兄の人生の物語」という文章にからむエントリをいろいろ読んだけれど。「障害者に対しての侮辱ということになる可能性」とか「重箱の隅をつつくような」とか、そういう風に出てくるものを悲しい思いで読んだ。そこに直線でもっていけるほど簡単なものじゃない。その悲しい思いは上記の3つのコメントで救われる。