リツエアクベバ

satomies’s diary

ゲゲゲの鬼太郎

 今日、日曜日。夫と息子とそれぞれ午後から夕刻まで用事があると。ふ〜ん、ちぃちゃんお出かけしようか。「スーパー銭湯行くの?」娘とわたしとよく行ってるくせに今日の返答は別。イヤよそんなババくさいとこ。ちぃちゃんオシャレしてお出かけしようよお出かけ。
 高校生になったからね、最近お出かけのときお化粧してあげんの。ナチュラルメイクってヤツだけど。少しラメが入った薄いオレンジのクリーム状のシャドーをまぶたにぼかして入れる。明るめのオレンジ系の口紅を引く。これがかわいいんだ。肌若くて化粧がきれいにのる。いいなあ。お化粧して風呂入りに行ってもつまらんしね。
 ちぃちゃん映画見に行こうよ、チネチッタ行こうよ、と、ネットで上映スケジュールを検索。ふむ、しんちゃんでも観に行くか。ちぃちゃんちぃちゃん、しんちゃん見に行こうか?「やった〜!」。「いいなあああ」とすかさず息子。夫とわたしで同時にツッコミ。アンタもう映画館でしんちゃん観るような年じゃないでしょ。
 13:50にチネチッタに到着。14:20上映のしんちゃんはすでに完売。げ。そうなの? スパイダーマンの吹き替え版までは時間ありすぎ。それ以外は娘に二時間見せるのはキビシーだろうなあと思う。ってことで、14:05上映で席に余裕がある「ゲゲゲの鬼太郎」に決定。障害者手帳を出して割り引きでチケット購入。本人千円同伴者千円。
 うっはっはっは。おもしろかった。キャスティングが豪華で、セリフの随所に遊び満載。一反木綿の退場シーンで声をやってる柳沢慎吾が「あばよ」と言うなど、反則ワザのくすぐりだって。
 鬼太郎の淡い恋がかわいかった。出会いのときの表情、物憂げに恋の始まりを見せるシーンとか。一反木綿に乗るときに、少女に手を差し出す。そこだけはアラジン。手を差し出すが乗るのを躊躇する少女に「僕を信じろ」と言って欲しくなった、もちろん二度言うのがお約束。手を差し出すとこはそっくりでも、でも「僕を信じろ」はもちろんナシ。相手ディズニーだからね、それはヤバいんでしょう。
 人間に恋をしてはダメだ、と目玉のオヤジ。その理由は「人間は死ぬから」。別れがくる恋愛はダメってことか。
 「彼氏いるの?」という質問に「好きな人はいるけど」と答える少女。このシーンはダメダメ。だってこの「好きな人はいるけど」って答にそれが自分のことってすぐにわかってしまう。そんなのダメダメじゃんと思う。こういう会話ってのは、男の子が鈍感な方がいいのに、観てる方はその方がドキドキするのにスムーズ過ぎてがっくり。元々こういう会話ってのは変にもたつく間がぼこぼこあってドキドキするのに、このシーンの会話、スムーズ過ぎ。
 妖怪物忘れによって、彼女の記憶から鬼太郎のことは消える。二人で撮った写真から鬼太郎の姿だけがすっと消えるシーン。お遊びエンターティメントコメディなんだけど、このシーンはせつなかった。
 大泉洋ネズミ男は◎。これは誰もが思うだろうと思うんだけれど。でもわたしの大喜びは実は別。かんべさんが、かんべさんが、かんべさんが出てきた〜〜〜。わあ、久しぶりにこの人観た、うれしい。

 神戸浩/ウィキペディア

 足りない!情報が足りない! かんべさんはね、かんべさんはね、北村想さんとこの劇団のものすごい個性派俳優だったんだから。場がかんべさんに飲まれるような不思議時間ってのがあった。何度もその不思議時間に立ち会えたことのしあわせ。名古屋の劇団だったから、そうそう何度も観られなかったんだけどね。

モンキーロード Profile 北村想

 うちの坊やがまだ1歳児くらいの頃、松竹撮影所の近くのレストランにいたときに偶然出くわしたことがあって。感激いっぱいで「かんべさん!」と叫んでいまして。「北村さんとこにいらしたときに、何度も観ました!」って。
 「うれしいなあホントですか?うれしいなあうれしいなあ。ボクが北村さんとこにいたこと、もう知らない人ばっかしなんですよ」って、ものすごく喜んでくれて。わたしはかんべさんが話してる、わたしにかんべさんが話してる、と、夢見心地。わたしが「じゃあ」って言うまで、ずっと話していてくれて感激だった。子どもを友人に預けてトイレに立ったタイミングじゃなかったらもう少し話していたかったなととても後悔。
 妖怪映画で衣裳やメイクに凝らなくてもキャラが立ってたかんべさんはこすい悪役でした、うふふ。
 あとホント、どうでもいいことなんだけど。真っ赤なミニスカートの猫娘。その真っ赤な短いスカートの裾から毛がちらちらと見えてるわけで。スカートの裾の飾りか、って感じなんだけど、スカートの裾から黒い毛がもそもそと見えてるのって、なんとも不思議エロだった。エンディングでこの黒い毛のからくりをどばんと見せてもらえるんだけどね。
 で、うちのお嬢さん。残席わずか状態で入ったので前の方のふんぞり返ってみるような座席だったのだけれど。それでも身を乗り出して観てました。飽きさせない豪華キャストにコスプレ揃い。特撮はレベルが低いという評価があるようだけれど、娘にはそんなレベルはおかまいなしで、充分楽しめたようです。ポケモン映画でもセリフ中心のシーンになると、ちょっと集中がつらくなるうちのお嬢だけれど、今回はそんなこともなく、という感じだった。画面の見た目の派手さってのは、やっぱりわかりやすいみたいだ。
 細かいシーンでわたしがくすくすっと笑うと「おかしいねえ、おかしいねえ」とあいづちを求めてきました。おもしろかったね。また映画行こうね。