命すれすれの障害をもつ子どもはたくさんいるとは思うのだけれど。でもそれをわからないままに暮らしている、ってことが多いのだなあと思う。わたしは娘を生んで、娘を小児病院に入院させてとても驚いた。こんな世界があったのか、と、愕然とするような思いだった。小児病院や小児病棟のドキュメントをテレビの映像で見たことはあったようにも思う。でもテレビカメラを通さない現実の場は衝撃的だったことが忘れられない。子どものときにこの世界を知っていたら、自分の進路にも影響したんじゃないだろうかとも思った。
ダウン症の赤ちゃんは先天的な合併症をもっていることが少なくない。乳幼児期の治療で学齢期には解決している子も多い。でも。乗り越えられず逝ってしまう子も少なくない。ダウン症の子を育てるということは、仲間の子どもを見送る経験をする可能性をもつことでもあると思う。
心臓病の子、肺炎で命を落とした子、白血病の子、難病にかかりダウン症であるが故の弱さから治療の手段をもてなかった子。黒い服を着て見送った子どもたち。現実を思いっきりたたきつけられるような思い。
ふと思い出し、YouTubeを検索、絶対あるはずだと思いつつ。
ほらあった、無いはずはないものね。
いろいろにふくらまされていろいろなものがくっついていったけれど。でもこれはやはり存在の意味が大きい映像だと思う。この映像に見えてくる子どもは一人じゃないんだもの。