リツエアクベバ

satomies’s diary

男の子たち

 昨日は息子が学校が4時限で終了で一時半には帰宅する、と。普段なら「んじゃカギ持ってってね〜」なんぞで済むところが、早い日だからと、家にガキ共の大群を呼ぶ約束をしてしまった、と。
 ふむ。6年生にとっちゃ2時頃から遊べるなんてことは滅多に無いわけで。約束したならかーちゃん飛んで帰ってくるわ、と。この年齢なら留守宅に子どもたちを家に入れる家も存在するんだけど、わたしはまだ抵抗あるので、午前中の所用から即帰りを決行。マックのドライブスルーで「ベーコンレタストマトバーガー、アイスコーヒーとポテトで」、ばくばくばく、びゅーんと帰ってきたわけです。
 どやどやどやどやと、総勢9名の♂6年生。全員DSかDSLiteを持って、マリオカートで盛り上がったり、なんのかんのとがやがやと。しっかし6年生って年頃はおもしろい。オヤジとおにーちゃんとガキがいっしょくたという感じ。オヤジは6年生で分厚い上半身をもち、首にタオル。首にタオルですぜ?アンタ職業なんですか?みたいな、似合い過ぎ。
 大皿にどんと菓子を置き、ペットボトルとコップを並べ、ジュースこぼさないでよ、ソフトにこぼれたら大変だからね。え、でもさ。きゃ〜〜、やだその話ヒミツヒミツ、あのさこの前おかあさん、ソフト洗濯しちゃったんだよ。うははは、そうなんだよ、って、アンタがポケットなんかに入れとくから悪いんじゃない。って、でも動いたよ、ソフト。全然平気なの。って、だからジュースはこぼすな、ってそういうことだ、勝手にやって、とほったらかし。ほったらかしつつ、時々かまってもらう。ねえねえ、ちょっとこのタオルかっこよすぎだぜ。だのなんだのかんだの。
 娘帰宅。ごろごろぞろぞろいるガキ共の集団の中にちょこんと座って、なんだのかんだの言ったり、にこにこしたり。ああちぃちゃん、程度で空間に共存。これ、学区の小学校の交流教育のたまもの。この小学校の児童で、娘のことを知らん子どもは誰もいない。わけわからんことをやろうがなんだろうが、別に取り立てて騒ぐほどのことでもなく、わざわざ丁寧にかまうでもなく、ああそこにいたいんだなムードってのを簡単に理解。
 ねえねえおかあさん、なんとかのソフト買ってもいい?やだよダメだよ、アンタ、お年玉もっと大事にしなさいよね、なんとかくんが持ってるのかんとかくんの持ってるの、アンタ全部持ってどうするよ。ちょっとずつ「持ってない」のがいいのよ、全部持ってるのなんてワガママになるからダメだね。ちょっとちょっとねえ、うちのコイツになんか言ってやってくんない?
 ボクなんかさ、一度買ったソフト、データ消して何度もやったりするんだぜ。ほら、聞いた聞いた聞いた? アンタの身分なんてのはそんなもんよ。そうやって大事にして、自分が欲しいものってのの「欲しい」気持ちなんてのを育てていくのがいいんじゃない。
 ボク、ワガママ、かなあと素直につぶやいたりなんかしちゃうラブリー。思わず「大好き!」なんぞと答える。答えるとガキ共数人がいっせいに「いいな〜〜」と。ん?なに? オマエ優しいおかあさんでいいよなあ、ああそういうこと?いや、猫かぶってんのわたし、とかなんとか。
 ねえねえアレがさあ、なんぞと話しながら、ぼろぼろぼろぼろと床にこぼれたプリッツの破片を拾う。後かたづけが大変ですね。って、何言ってんの、この人数で遊ぶんだったらこんなのオマケでついてくるみたいなもんだって。「いいな〜〜」ああ、はいはい、猫だってば猫。っつ〜かさ〜、いややっぱなんでもない。なになになに?いやたいしたことじゃないって。それよりさ、ってあわてて話題転換。さすがまだガキ、簡単に話題転換。
 ここで言いやめたこと、夜、帰宅した夫に話す。あのさ、その子、いつだってどんなときだって、ものすごく細かく神経回るのよ。はっと気づくと、その子はいつも気づいてることって、けっこうあるんだ、ドキッとする。感じる、ってことがとても強い子、って感じがするんだけど、でもなんか自らストレスフルに飛び込んでいきそうな感じがする。早くから胃弱コースとかってとこにいくのかな、とか。
 この子たちってのは、そろそろ「子ども後/大人前」っていう世代に入っていくんだな、と思う。ぶちあたる壁ってのにも、自ら気づいていくんだろう。間近で見るドキドキ。