リツエアクベバ

satomies’s diary

説明、のようなもの

 ボランティアに関して。2006-09-19「学生のボランティアに必要な事前教育」にいただいたブックマークコメントからあちこちぐるぐる。

 ■「ボランティアの義務化」に賛成しないでもらう/good2ndの日記
 あなたが「ボランティアの義務化」に反対してるとして、もしあなたの親や兄弟が賛成だったら、どう説得しますか?

 ボランティアを受け入れる現場の視点が抜け落ちている、と。
 ボランティアというものは、意志に基づいた行動という要素が必要であり、それが前提での行動というのが基本だと思う。しかし、義務化、という場合は「やらされるから行く」ということ。このときに、たとえば明治学院大学ボランティアセンターで「活動先をさがすとき」と説明されている文章に沿った行動ができるかどうか、難しい場合があると思う。ここで説明されていることができない若者が日参してくる受け入れ先の3ヶ月間というものがどういう状態になるか、ということを考えることは大切だと思う。
 そのボランティア期間が成立しないと受験して合格した大学に、この若者は入学できない。と思えば、多少のことには目をつぶると思う。かなりのことを我慢するようにも思う。ボランティアを必要とする現場に、そうした新たな困難を、教育再生のもとに持ち込んでいいものか。実際「いない方がいい」と言われてしまうボランティアは存在するんだよね、ということ。

ボランティア?/bat99の日記
 第一にid:good2ndさんのおっしゃるとおり働いた以上、報酬は支払われるべきという原則を指摘する。
 第二に働かせるためにもコストは掛かるものという基本的なことを指摘する。
 第三に業務中に学生が怪我をした場合はどうするのか。
 第四は第三点とは逆に学生が業務中に他人を傷つけてしまった場合はどうするのか。

 ボランティア、というものは、元々かかる経費は「持ち出し」が基本のところはあると思います*1。だからこそ、意志に基づいた行動であるわけで。「ボランティアの義務化」に賛成しないでもらうに出てくるように、「ボランティアの義務化」とはすなわち「無賃労働の義務づけ」であるということ。ボランティアの根本から崩れてくることなんですよね、義務づけというのは。
 学校に行く交通費ってのは自前なわけで。だからこの義務化されたボランティアに関しても交通費は自前で、って理屈なんでしょうたぶん。ただそれは、ボランティアを受け入れる現場に、ボランティア意識がなければ成立しないことでしょう、と思う。行動の動機がボランティアではないボランティアがやってくるわけですから。現場がもつ、学生に対しての「ボランティア意識」。受け入れる現場が教育としての役割を自ずと担わされていくところがあるわけですから。この「教育としての役割にかかるコスト」ってものも出現すること、これは大きいと思う。
 まあ「ボランティアの義務化」というのは、受け入れ先に対しても「ボランティアの義務化を課していく」ということ。ってことなんだと思うんですよね、わたしは。だからその義務化、ちょっと待て、義務化ってことで誰に迷惑がかかっていくのか、なんてことを思うわけだ。人間送りゃどこも諸手をあげて歓迎するだろう、ってのは、おい、ボランティアを必要とする現場をなめてないか?とかも思う。
 第三、第四に関しては、ボランティア保険に加入することになると思います。誰が払うんでしょうかね、この保険金。

*1:交通費実費や交通費名目でいくら、という謝礼を出すところも増えています