リツエアクベバ

satomies’s diary

横浜市の「事件」対応を元に、千葉県の「事故」対応を考察

「体罰」データベース 横浜市立小学校・個別支援学級での暴力的指導(2002-03)
 横浜市中区の市立小学校で、2002年度〜2003年度、個別支援学級(障害児学級)を担当していた教諭3人が、児童に対して暴力的な指導を繰り返していたことが、2004年6月までに発覚した。
横浜市 市長定例記者会見質疑要旨(平成16年6月10日)
 専門性とか、プライバシーとかというのは、当然のことながら、これはメディアの皆さんには釈迦に説法で、十分お分かりだと思います。そのような事も大切ですが、それを盾にして、きわめて風通しの悪い職場になっているようなケースがあるわけです。実際、それが染み付いていると言っても良いかもしれません。ですから、そのような中で発生しているという事もあると思いますし、また、報告等の集約についても、問題が生じているということも言えますし、そのあたりを改善する必要があると思います。
横浜市教育委員会 研修資料1 「体罰」再発防止の「出発点」として 〜個別支援学級の体罰発生から学ぶこと〜(PDFファイル)

 この年度内において、横浜市では、この「体罰事件」の報道後すぐに教育委員会から各学校学級に「早急に実施を」と出た指示があるのですが、その資料が見つかりませんでした。ということで、記憶だけを頼りに。

  • 横浜市養護学校において、保護者を対象に「指導」に関しての学校説明会の実施
  • 横浜市内個別支援学級において、各保護者と校長との10分以上の個別の面談を実施

 「閉鎖的空間になりやすい可能性」「密室的指導からの逸脱」ということで、「10分以上の面談」というのはすごいな、と思った。これは「いや〜、最近どうですか?」的な立ち話的挨拶を形式的に行って済ませるということを回避する条件として十分だと思う。
 わたしが出席した養護学校の説明会においては、この事件の経緯と説明。そして養護学校においては集団で話し合われながら教育を進めていくので密室化することは少なく、また問題がある場合は報告をお願いする、というもの。実際にこの場でそうした意見が受け付けられ、また事前にアンケートでも意見を募られた。横浜市教育委員会の中での「一部の学級による事件」という位置づけはせず、障害児教育全体で考えることを「早急に」実施した横浜市教育委員会の姿勢を、わたしは評価できると思う。
 ↑「なんでだろ」に記載した千葉県市川養護学校の水泳授業における事故は、この学校の保護者に対しての説明会だけでなく、千葉県教育委員会が県内全ての障害児教育の場において、説明会を行ってもいいことだとわたしは思う。「なぜおぼれたのか」ではなく、「なぜ沈んでいく」進行形で発見することができなかったのか。「なぜ沈んだ後での発見が担任ではなく他の学年の教員だったのか」、その時の状況はどうだったのか。人員の数ではなく配置位置の状況に問題があったのかなかったのか。その日の状況はその日に特別な状況があったから起きたのか、日常的にそうしたことが起きやすい状況があったのかなかったのか。またそうした情報が開示されないのはどうしてか。知りたいことは山ほどある。今後の経過が気になるところだな、と思う。