リツエアクベバ

satomies’s diary

ちんこのオジチャン

 今日の夕刻、息子がイトコたちの来ているおばあちゃんち(姑逝去後、夫の実家の呼称に親子で無言で迷ったが、結局「おばあちゃんち」の名称二人とも変えず)から帰ってきた時点で、わたしは話していた電話を切る。「誰から?」と息子が聞く。「ちんこのオジチャン」と答える。「あ、そう」と息子が答える。
 しばらくしてちんこのオジチャンから再び電話。あのねあのね、用件聞く前にわたしが話していい? あのね、アイツがさっきの電話誰から?って聞くから「ちんこのオジチャン」って言った。ああそうか、勝手にしてくれ。
 先日、母、うとうとと惰眠をむさぼっているときに電話が来たらしい。息子が取って、わたしに電話機を渡す。半分寝ていたので、何から話したのか覚えていない。どうも相手の用件を聞かずにわたしは勝手に話し出したらしい。
 あのさ、男の子の発達って、ちんこに毛が生えるのと声変わりするのとどっちが先?
 困惑もせずにすらすらと答えてくれるのは、そりゃもう長年のつき合いのあうんの呼吸ってヤツなのか。そりゃちんこに毛の方が先なんじゃないのか? どうしたんだ?急に。だってさ、そろそろアイツの周囲が声変わってるんだもん。どっちが先なのかなあ、とか思って。アイツにちんこに毛が生えたら教えてね、って言ってるんだけど、ヤダって言って教えてくれない。ケチだよねえ。そりゃケチとかどうとかってことじゃないだろ。○○さん(夫の名)はなんて言ってた? あのさ、彼、そういう質問にはとにかく答えてくれないのよ、それこそケチだケチ。あのさ、男の人はうんこしていてオシッコしたくなったときどうするの?って質問にだって、絶対答えてくれないんだよ。だからそういう質問に関しては全部アンタ行きってことに、わたしの中では決まってんの。あのさ、ウンコのときはだな。
 ちんこだのうんこだのとさんざん言ってる間に、きちんと覚醒していく。おう、そもそもの用件はなんだ、あのさオレ岡山なんだ今、わっはっは、岡山から電話してきてちんこだのうんこだのって言われてなんて気の毒なんだろう。覚醒すりゃ真面目な話で頭くるくる。
 電話を切ってから息子に怒られる。ちんこだのうんこだの、ホントに恥ずかしい。ああゴメンナサイ、それでさ、ちんこに毛の方が先だってさ。
 で、再び、今日に話戻る。「電話誰から?」「ちんこのオジチャン」「あ、そう」。平和だ平和。