リツエアクベバ

satomies’s diary

いやいやいやいや、サンキュ。サンキュ。

 いろんな場でニアミスってるゆがんだはしごさんに、初の言及、というか、ほぼ私信。

俺が最も怒りを感じたのは「> 産んでもダウン症などの障害児」の部分です。この発言主を死刑に処すべきだ。ならばお前が、ダウン症の子を産んで、育ててみろと言ってやりたい。
少子化はオタク文化の影響。独身女を叩く事は、同性愛者にも影響を及ぼす。/追記 /heartbreaking.

 ふむ、コレ、このお怒りの元になる発言は、単純に「ダウン症児の出産は確率として高齢出産に多い」という定説?ってとこから来てる発言だと思う。
 原因がわかっていない妊娠時に起こる染色体異常。これは妊娠という現象の中で、あらゆる生物の中に起きうる出来事なわけで。その数値を統計でとっていくと、どうやら高齢の妊娠時に多い、ということなんだけれども、原因自体が判明していないので、だからどうってことでもない。実際、染色体異常の妊娠、起きる人は起きるし、起きない人は40代で妊娠したって起きないわけで。
 わたしだって、とりたてて「高齢出産です」なんてケースじゃないよ。妊娠時20代だもん。つかコレ読んでてふと(んぎゃ)って思ったこと。ダウン症の出産経験者ってことで、35〜36歳以上か40代近くなってからの妊娠、とふんでる人が多いのか? そこで娘14歳ってことは、するってえとわたしの推定年齢は50代なのか? ちがうって。まいっちゃうな。
 自分がダウン症というものに関わるまでは、この「ダウン症児の出産は確率として高齢出産に多い」ってことを知っていて、そんなもんかとも思っていたのだけれど、実際、ダウン症というものに関わるようになって実感することは「あんまり年齢って関係無いんじゃないの?」と思うこと。周囲の「ダウン症の母親」が、取りたてて年食ってるという印象は無く、ごく普通かなあ、なんてことも思う。10代の妊娠、20代前半の妊娠によって、なんてママたちともずいぶん会ってきたなあ、とも思う。だから統計ってことに、ちょっと不思議な感覚はあるな、とも思う。
 その辺が漠然としてるので、「早く生まなきゃダウン症出産っていう罰が当たるぞ」的な発言には、(ふ〜ん、そういう使い方ってのがあるのか)と思う。罰か、罰当たりか。因果応報的な発想なんだろうな、なんてことを思う。
 とは言っても、「罰当たり」なわたしは、その「罰」に対しては、あんまりぴんとこない。それは日常になってしまった、ってことなんだと思う。だいたいダウン症児の親を10年以上やってれば、すでに「ダウン症児の親」というよりは、「知的障害児の親」という方がしっくりくる。ダウン症をもっと大きなカテゴリーでとらえて「知的障害」でくくったなら、もっと「原因不明」という状態は大きくなる。
 「原因不明」なことに対して、「それはあなたが受ける罰です」なんてことを、どうでもいい人間関係の人に言われても、それはなんかの宗教の広告くらいにしかならないな、とも思う。
 まあ、それでも、告知直後の人は衝撃ではあるわけで。そのことに関しては「生まれること自体に困難がある子どもががんばって生まれてくれて、そして出会うことができたこと」ってことに気づくために必要な時間と日常ってのがあるだろうな、とも思う。う〜ん、それでもどこぞの誰かに「オマエの出産の結果はオマエの因果応報、罰当たりめ」と言われても、(なんだかよくわからんなこの人は)って時期に誰でも行き着いていくんだと思う。そういうのが日常ってモンなんじゃないかな、なんて思う。その小さな小さな一端を担うためにも、わたしゃ、飛び回ってもいるわけですしね。
 それでもこうした悪意含む発言に対して「バカヤロー」的に怒ってくれる人がいれば、それはうふふとうれしいわけで。そだそだ、わけわかんない主張に巻き込んで使うなよバカヤロー、なんぞと元気に言ってみたくもなってくる。うふふ。サンキュでした。ありがと。ってことでTBど〜ん。