リツエアクベバ

satomies’s diary

ひっそりと、本音

 別に報道が悪いだの、それに騒ぐ人たちが悪いだのなんだのと、そんな文句が言いたいわけじゃない。ただ、ああまた始まるのか、と思うだけのことなんだけど。まあ、始まるんでしょうね。
 ぎゃーぎゃーと騒ぎ立てるワイドショーなんぞ見なきゃいいっていうのもあるんだろうけれど、別にわたしはワイドショーを一生懸命見てるわけじゃない。NHKのニュースにだって出てくるんだからしょうがないじゃないか、新聞開いたって出てくる。それも唐突に。ぶつぶつも言いたくなる。
 本文中に出した「亡くなった子ども」。この子の母親が北海道から、その訃報を知らせる電話をかけてきたとき、娘は2歳半だった。4月の半ば頃だったと思う。3月の頭に別れてから、本当にすぐだった。IP電話なんぞ無い時代、高い長距離電話料金を使って、その母親は長時間話し、そして泣いた。棺の中に入れたときに、真っ白のレースがたくさんついた服を着せて、それはとてもきれいだったと言って泣いた。
 それから何度か電話がかかり、わたしからも電話を入れたりなんぞして、そこからしばらく時間が経過した。どうしているかと思って電話をかけたときに、その電話番号はすでに使われていず、番号変更のアナウンスも無かった。なんの連絡もなく、彼女はわたしの人間関係から消えてしまった。亡くなった子どもの思い出を語る相手というもの自体を、もしかしたら消してしまいたかったのかもしれない、わからないけどね。